仕事体験記
こんな仕事を経験しました。聞いてみたかった仕事体験記。

「日本語教師」の気持ち

2010/03/7

絶対に就かないだろう、と思っていた仕事、「教師」。でもひょんなことから「日本語教師」になってもうすぐ2年。毎日何カ国もの学生と過ごすのは、いい刺激になっている。時々テンションが持たないこともあるけれど(笑)

「日本語教師」になって良かった、と思える瞬間は学生の笑顔を見ているとき。これはどんな仕事も同じだと思うけれど、やっぱりこれに尽きる。遠足で遊園地に行った時、何回も同じジェットコースターに乗って喜ぶ姿。進路が決まってほっとする姿。日本語が通じてはにかむ姿。外国に行ったことのない私にとって、学生1人1人が異国。日本では当たり前であることが、贅沢であったり幸せであったりすることに気付かされる。また日本の学校でしか勉強したことのない私にとって「意見を言う」ことが当たり前に出来る。これには感激した。間違っていてもいい。どの学生も思ったことを当たり前のように発言する。もちろん、良い、悪いも主張できる。誰かが手を挙げるまで待つ、なんてことはない。これは本当に見習うべき姿だ、といつも感じる。

逆に「大変だなあ」と感じるのは、文化の違い。全く違う環境で育った学生が同じクラスで勉強するとなると、ぶつかる場面も出てくる。たとえば、エアコンの温度。地域によって「寒い」と感じる基準が違うため、よく言い争いになる。またごみの捨て方1つにしても、日本へ来たばかりの頃は、いつも苦労している。互いを尊重し、文化を受け入れあう。これには時間がかかるとつくづく思う。また「漢字」も悩みの種である。漢字圏ではない学生はひらがな、カタカナ、漢字を覚えなければならない。私たちの生活を見渡すと、漢字って意外と多い。だからと言ってなかなか定着しないのが大変なところでもある。「あなたの国の言葉で「好き」って何と言いますか?」私がよく目にする光景だ。驚くほどどのクラスでも、学生同士がこんな会話を交わしている。自分の言葉で、自分のことを語りたい。語れる自分の国のよさを知っている。私にそれは出来るのかなあ、時々考えることだったりする。

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ライタープロフィール

そらい なおみさん/女性/年齢:20代/岐阜県在住、言葉の山に埋もれたい。幸せに取っ手をつけて、持ち歩きたい。と想いつつ、誰もが驚くポジティブさを隠し持った女の子。カフェ、おしゃれ、読書、映画、音楽が5種の神器。ハンドメイドブランド「PEMMY」女子カメラ部「CARACOL」なんかを主催し時々詩や物書きをしながら、女の子らしく自由気ままに生きています。/ブログtwitter