オーストラリアでサーフィン
オーストラシア海はやさしくもあり、厳しくもある。女性サーファーの体験記

波はサーファーの命

2010/08/19

サーフィン

ほんの一瞬ですが、はじめて波に乗れた瞬間に感動したことを今でも覚えています。「(波が)来たぞ〜!!パドリング〜!パドリング〜!波を良く見ろ〜!」っと先輩が叫ぶ。とにかく全力でもがく様に必死にパドリングをする私。そしてふっと腕が軽くなった、その時に「テイクオフ!!!!!!」(波に乗ること)と先輩の声。へっぴり腰になりながらもボードに立ち上がることができ波に乗れた瞬間は、これはきっと波に乗ったことがない人にしかわからないものなのかもしれませんが、とにかく「最高!!」の一言で、先輩の声なんか上の空で自分の世界に入り込んでしまいました。

それからというもの、サーフィンが楽しくて仕方がなかったのですが、サーフィンをするに当たっては、海の中でいろいろなルールがあると言う事を知りました。たとえば、波が来たらその波に乗れるのは一人だけであり、波のピーク(波が崩れる寸前の所)に一番近くにいる人が優先なんだそうです。そして波に乗っている人の波に割り込んで前乗りすることなどまず許されません!(ちなみにこのことをドロップインと言います)先輩の知人がどうやらこのドロップインをしたらしく、海から上がったところ、オージーからガツン!っと一発殴られたそうです。波はサーファーにとって命みたいな節が見かけられます。

私はひたすら波が小さく人がいない所で練習をしていたのですが、ある日波が高い時に入ってしまい大変な目に合ったこともありました。波に乗ろうとパドリングをしている時に突然背中に向かって勢いよく波からザッブ〜ンと強く叩きつけられてしまい、海中でクルクル回転し息苦しく溺れそうになりました。必死に岸に戻り海から上がって呆然としている私を海女さんのようだと友人は笑っていましたが・・・

暫くは波が怖くなって海に入らない日が続いたのですが、波を見ていると自分の人生を見ているようでもあり、失敗を恐れていてはいけない、前へ前へ進まないことには波に乗れないわけで、はじめないと何もはじまらないと水着姿でサーフボード片手にトコトコ小走りで海へ向かいました。現在サーフィン歴5年、やっと、やっと慣れてきたような気がします。

始めた期間:2000年10月
サーフィン歴:5年以上
サーフィン手段:自宅から歩いてすぐビーチ

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ライタープロフィール

Liccaさん/女性/年齢:30代/現在は中国在住/ワーキングホリデーで渡豪。価値観のないオーストラリアの魅力にとりつかれ、その2年後永住権取得。職場で出合ったオーストラリア人男性と結婚し、仕事・家庭・酒飲みに全力投球!いろんな事に挑戦することが好きな好奇心旺盛な三十代女性です。好きな言葉:「出合いのよろこび」