- 仕事体験記
- こんな仕事を経験しました。聞いてみたかった仕事体験記。
オーストラリアでフレンチレストラン仕事体験記〜vol.2
2010/07/15
全く経験のない私がフレンチシェフ?!
シドニーのフレンチレストランでシェフとして働くことになり、今までに一度もフレンチ料理に携わったことがない私は今さらながらに無謀なことをしたなっと思います。まずメニューが全てフランス語であるため、オーダーもフランス語で来る。やっと英語を覚えたばかりというのに・・・働いているスタッフ達は私以外オーストラリア人なので(オーストラリア人といっても全国民の約30%が移民の多国籍国家ですので、バックグランドが中国だったりアフリカだったりさまざまな人種がいます)、キッチン内では英語とフランス語のみ。
慣れるまでの数週間は今思い出しただけでも本当に大変で、とにかく習ったことは全てその場でメモ張に書くようにして、家に帰って復習をしました。メニューも英語に訳したものをコピーして覚えてたり、今日習った料理の仕込み作業を思い出しながらノートにキレイに書き直したり、食材(野菜類、肉類、魚類、ソース類など)の名称を覚えたり、とにかく勉強漬けの毎日でした。フレンチ料理のことを右も左もわからない状態でよく雇ってもらえたよね〜っと他のシェフからも言われたくらいで、本当に私もそう思いました。
後から聞いた話なのですが、面接の際に受けたテスト(キッチン内の食材を何でも使っていいから一品作る)で雇うことを決めてくれたと言っていたそうで、私が作った一品料理とは、実はお寿司で、フレンチ料理で働くというのに日本食を作ってしまった私。寿司といっても巻き寿司ではなく、サーモンの炙りにぎりを作り、オーナーの方曰く、味がどうのこうのよりも、にぎりを握った手際の良さが決め手になったそうです。私が働いているフレンチレストランというのは、他国の料理と融合した創作料理のようなもので、付け合せなどをどう盛り付けるか、ソースの濃度や振舞い方で料理の雰囲気がガラッと変わります。他のシェフの手際の良さはすごくて、お肉の上にソースをただかけるのではなく、お皿の上にソースをキレイに一本線にスプーンで引いてみたり、点々をキレイに描いたり、まるでマジックショーを見ているようで、私は今本当にすごいところで働いているんだな〜っとしみじみその場で感じてしまいました。
仕事時期:1年2ヶ月
Liccaさん/女性/年齢:30代/現在は中国在住/ワーキングホリデーで渡豪。価値観のないオーストラリアの魅力にとりつかれ、その2年後永住権取得。職場で出合ったオーストラリア人男性と結婚し、仕事・家庭・酒飲みに全力投球!いろんな事に挑戦することが好きな好奇心旺盛な三十代女性です。好きな言葉:「出合いのよろこび」