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北海道/やる気が湧く、函館の夜景
2011/06/01
函館山
落ち込んだりする時、函館山の夜景を見ると「明日も頑張ろう」という気になるよ。そう友達がよく言っていて、そんなもんかしら?と半信半疑で聞いていた。
ある時、私が夜中に仕事を終える頃、その友達からメールが届いた。「仕事終わった?」と。終わったことをメールで簡単に告げると、「自分もちょうど仕事が終わったとこだから、迎えに行ってあげるよ」と。その言葉は私にとって、ありがたい。仕事柄、お酒を飲んでしまうので、帰りはどうしてもタクシーなのだ。
早速迎えに来てくれた友達の車に乗り込む。そこで函館山に行ってみようという話になった。私は、多少酔っていたのもあり了承した。
函館山に登ると、恒例のくねくね道路。ゆっくり走らないとぶつけてしまいそうなほどだ。自ずと超安全運転になる。ただ、真夜中というのもあり、なんだか怖い。暗がりのど真ん中に誰か立っていたらどうする?と、冗談で話していたら、本気で怖くなってしまった。即座に、今日あった面白出来事などを、お互い話し合う。
ある程度登ったあたりで、木々の隙間から、徐々に見える函館市内の夜の明かり。山道の暗さのおかげで、すでにキレイだと感じる。
時間は午前2時。登頂すると、ほとんど車もなく、山の上から夜景をひとり占め(この場合ふたり占めか)している気分になる。
ここは函館で一番有名な観光地。いつもなら、観光客の方や地元の方がこぞって登る。時間帯や時期によって、絶好のポイントから見ることができないこともざら。だから、この時間帯はとても贅沢だ。
私はこの日を境に、真夜中の夜景の虜になった。それから数年が経ち、毎年数回、友達とこのパターンで夜景を見に行くようになる。
「夜景を見て明日も頑張ろうという気持ちになる」という友達の言葉、とてもよくわかるようになった。
百万ドルの夜景なんて、ちょっと大げさかなとは思う。今は以前と違い、ライトが少なくなっているはずなのだ。不景気がここにも現れているはずなのだから。さらに今年は節電の影響もあるだろう。
では、何が私達の心に変化を起こさせているのか?私と友達で出した見解、それはあの"地形"なのではないかということだ。沿岸部分のくびれはなんとも言えない。もし、その部分が緩いカーブを画いていたとしたら、絶景とは言われなかったのではないだろうか、と思うのだ。あくまで私達の見解。だけど、そう思って見ていれば、函館山から見た夜景に愛情が湧いてくるのだ。
そろそろマイカーで登頂しても良い時期。私達の真夜中の夜景ウォッチ、今年で3年になる。
アールさん/女性/年齢:30代/北海道函館市在住/中学生の男の子2人をもつシングルマザーです。ホステスとして働いていますが、空いた時間は趣味のオークションで出品作業。好きなことは読書と音楽・映画鑑賞。ただ、今はちょっとその時間が取れないのが残念。食べて飲んで寝ることが今の楽しみで、それがストレス解消にも。それでも疲れが著しい時は、椎名林檎さんのCDやDVDで英気を養います。