初めての作詞入門 特別編
「ご当地ソングの作り方」「アンサーソングの作り方」「替え歌作詞法」「歌詞の続き作詞法」「作曲を依頼する方法」「編曲を依頼する方法」「CD&DVDを作る方法」など初めての作詞入門 特別編を紹介します。

アンサーソングの作り方

2013/04/14

アンサーソングとは、ヒットした作品や作詞者自身が好きな作品に対する、アンサーソングの事です。一般の方が知らない内に、数多くのアンサーソングがヒットしています。作詞者自身が「何々の曲へのアンサーソングです」と言う場合もありますが、言われて初めて気が付くほど判り難いメリットもあります。アンサーソングには、元になるストーリの設定、主人公の状況設定、ロケーションがあり、白紙の状態から作詞するよりも作りやすい情報を持っています。

アンサーソングを作るセオリーは、
1、元歌のイメージと設定を継承する
2、元歌の主人公の相手の立場で答える
3、ストーリーを展開させる
※上記の3点が重要になります。
「元歌のイメージと設定を継承する」とは、

望郷列車 詞 富士道明 

風の噂で 聞こえてきたよ
酒を飲んでは 泣いてるらしい
おまえに幸せを あげたくて
故郷を出てから もう二年
ああ 帰ろうか 帰れない
雪の原野を走る 望郷列車

主人公が故郷を離れて仕事をしています。「雪の原野」という表現で、北国の故里がイメージされます。二年間故郷に帰らず「ああ 帰ろうか 帰れない」で主人公の悩みが伝わります。

元歌のイメージと設定を継承すると雪深い北国で待っている女性がいる、幸せにしようと思い出稼ぎに出たけど苦労している故郷への哀愁と、女性に会いたい気持ちが溢れてくる・・になります。

「元歌の主人公の相手の立場で答える」とは

風の噂で男性が苦労している事を女性が知る
男性に二年も逢えない辛さを、お酒で紛らしている
帰って欲しいと思う女心を伝えたい・・になります。

「ストーリーを展開させる」とは、「帰りたいけど 帰れない」を「帰っておいでよ 私の胸に」に展開させる事です。

望郷列車の歌詞にアンサーソングを付けると、

「元詞」
風の噂で 聞こえてきたよ
酒を飲んでは 泣いてるらしい
おまえに幸せを あげたくて
故郷を出てから もう二年
ああ 帰ろうか 帰れない
雪の原野を走る 望郷列車

「アンサーソング」
北の大地に雪が降る
あなたは今年も帰らない
幸せなんか欲しくない
不幸せでもかまわない
ああ 帰っておいでよ私の胸に
遠い汽笛も泣いている 哀愁列車

即興で書いてみましたが、いかがでしょうか?

アンサーソングは、歌本を参考に練習する事ができます。ヒット作品の要素を取り込めるメリットのある作詞方法です♪


森田一夫音楽クリニック
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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。