- フィリピンの葬儀に参加した
- 葬儀について、葬儀準備、通夜、納骨と散骨、フィリピンでの日本人の葬儀、などフィリピンでの葬儀についてを紹介します。
フィリピンの葬儀準備
2013/10/16
大家さんの脳腫瘍を直す為、シキホール島の黒魔術師がきてヒーリング治療をしました。黒魔術師ではなく、薬草と祈り、そしてヒーリング治療を施す民間医だったのです。大家さんは気を持ち直し、車椅子に座ったり歩行練習をするようになりましたが、倒れてから2ヵ月後に、再び寝たきり状態となってしまいました。
足と腕は痩せこけ、まるで枯れ枝のようになっています。近くの息子夫婦や子供たちが熱心に介護をしています。私は時々バナナとリンゴを買って渡し、ジュースにして飲ませるよう伝えました。小学5年生の孫は、マスクをし手にビニール袋を付けて大家さんの下の世話をしています。更に末っ子の孫は、大家さんの身体を濡れタオルで綺麗にしています。
フィリピンはお年寄りを一番大切にする国で、誰一人苦情を言わず当然の事と思ってるのです。私は改めて日本の介護制度は根本から間違っているのではないかと思ってしまいました。
暫くすると大家さんの目から精気が失われていきます。家族は葬儀の準備を始めたようです。日本では亡くなってから葬儀の準備をしますが、フィリピンは平均35度を越える気温です。慰霊に飾る写真を選び、スクリーンに映す写真を選んでいきますが、途中で脱線し楽しそうにアルバムを見ています。
次に大家さんの身長をビニールロープで測ります。ビニールロープを持って葬儀屋に行き、棺桶のサイズとタイプを決めます。資金的な余裕が無く一番安いリースにしたそうですが、フィリピンは棺桶を燃やさないので正解かもしれません。さらに、遺体が腐敗しないように防腐剤の注射を予約します。何故ならば、葬儀屋にストックが無く、依頼主が先払いして確保するのです。
葬儀の準備がひと通り終わると、次は葬儀資金を稼ぐギャンブル業者と交渉します。フィリピンは一般ギャンブル禁止ですが、葬儀の時だけ警察も目をつぶってくれます。フェスタで使われてるギャンブルの道具を予約し、配当をどうするか決めておくのです。日本では厳かに粛々と準備を行ないますが、現地はノンビリ笑いながら準備をしています。キリストの教えでは「死者の魂はイエスにより天国に召される」とされています。続く・・・
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Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。