フィリピンの葬儀に参加した
葬儀について、葬儀準備、通夜、納骨と散骨、フィリピンでの日本人の葬儀、などフィリピンでの葬儀についてを紹介します。

フィリピンの葬儀に就いて

2013/10/06

私は娘と二人きりでフィリピンに移住した為、フィリピンに身内は一人もおりません。また、日本でのしがらみや人付き合いに疲れての移住であり、現地で日本人との交流も最低限に留めています。

フィリピンに移住して10年目を迎えましたが、今まで一度も葬儀に参列した事はありません。しかし、今回は今住んでいるアパートの大家さんの葬儀に参列しました。アパートは1DKの長屋風3軒の集合住宅で、私とスイス人、そして大家さんが住んでいます。大家さんの具合が悪くなり、パブリックの医師が診察にやってきて脳腫瘍と診断しました。しかし、大家さん家族に蓄えが無く手術代の工面ができません。手術料、薬代、入院費など合わせると、合計で60万ペソ(120万円)掛かるそうです。

私の家にきて、アパートを100万ペソ(200万円)で買ってくれないかと相談されましたが私は外国人で権利が無く、娘は未成年で名義の書き換えができません。もっとも、村道から200メートル入り込んだ袋小路で、軽トラも入れ無い土地を買う気はありません。

毎日のようにシスターが賛美歌を歌いに来て、神父さんが祈りを捧げます。黒魔術師を呼び心霊治療のヒーリングを行ない、おまじないをすると少し元気になり、車椅子に腰掛けられるまで回復しました。しかし、気の持ちようと病気は違います。やがて寝たきりとなり親族が沢山お見合いにやってきます。大きな声をあげ喧嘩をしているので仲裁に入ろうと思ったら、金貸しの集金人や保証人になっている親族の罵声でした。アパートを建てる時にお金が足らず、親族を保証人にして金貸しから借金していたのです。

大家さんが亡くなり、葬儀が始まり、葬儀資金が足りなくギャンブルで資金を集め、土曜日に親族一同で墓場まで歩いて行進します。お墓を買うお金がないので遺体は荼毘にふし、小さな骨壷になって帰ってきました。ここまでに、約3ヶ月ほど掛かっています。

私も他人事ではなく、万が一の事を考え日本人が死亡した時の手続きや葬儀の方法を調べる事にしました。まあ 準備だけしておけば、娘に迷惑をかける事もにでしょう。続く・・・

関連記事
ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。