中国で教えられたこと
中国滞在(7年)のヤンヤンさんが中国で教えられたことを紹介します。

中国では若者とお年寄りの距離が近いです

2015/02/27

以前に、外国の人々に日本に優先座席の様子の写真を見せて、どう思うかとインタビューをしている場面を見たことがあります。周りには人がいるのに、優先座席にポツンと一人座る老人。多くの外国人は何か孤独を感じる、さみしさを感じると意見を述べていました。

いつも優先座席がこういう風景化というとそうではありません。でもこの優先座席の風景は今の日本の様子を象徴しているように感じました。

日本では、お年寄りというと孤独死など、なにか孤立したイメージがあります。ところが中国では、バスでもみんな気楽に声をかけお年寄りに席を譲ります。時には、遠くからでもわざわざ声をかけ自分の席に座るよう譲る人もいます。それは、若者も含めてです。

また、学生に「休みはどこかへ行くの?」と聞くと「おばあちゃんのうち」などととてもおばあちゃん、おじいちゃんと親密な関係があるように思います。

小さな子供たちは、両親が共働きだったりすると、おじいちゃんおばあちゃんの家でご飯を食べ、夜親が迎えに来るのを待ちます。ですから、日中なら公園には孫を連れたお年寄りがいっぱいです。また、子供たちが下校する時間になるとおばあちゃんやおじいちゃんと一緒に歩く子供たちの姿をよくみかけます。親と一緒に歩く姿のほうが珍しいかもしれません。

中国では女性は50歳で退職する人が多いのですが、退職してからは孫の世話をしなければならず大変だという人もいます。確かに大変だと思いますが、孤独さはないように思います。子供たちも、おじいちゃん、おばあちゃんが大好きです。大きくなっても、親よりおじいちゃんやおばあちゃんに愛情を感じるという人もいるほどです。こういった世代を超えて仲がいいという光景はとてもホッとさせられます。

お年寄りにとって大事なのはお金より、愛情だといいます。中国でも、忙しい若者が自分の親の家に行く回数が減り、贈り物だけをするという問題が増えてきたといいます。でも、全体的にみると、中国では若者とお年寄りはとっても仲良しです。

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ライタープロフィール

ヤンヤンさん/女性/年齢:40代/中国在住/5歳からピアノを習いはじめ、9歳でエレクトーンに変更。学生時代はバレーボール、テニス、バドミントンを経験。卒業後は、塾講師を経て、2006年末から中国で生活。一時期、日本語教師をしていました。現在は、中国語を勉強しています。