中国で教えられたこと
中国滞在(7年)のヤンヤンさんが中国で教えられたことを紹介します。

中国の人は生きていく力にあふれています

2015/02/25

中国では道を歩いていると、あちらこちらで、物を並べて売っています。

みんなの関心が大気汚染の問題に集まりだすと、あちらこちらの小さなお店でマスクを売り出すのはもちろんのこと、道にマスクを並べて売り出すのです。また、ある時はノートを安く売る店が出来ました。とても人気が出て、常にお客さんがお店に出入りしました。ところが少し経つと、それを真似てかどうか知りませんが、道でノートを安くて売り始めたのです。1軒目が成功するかと思いきや、2軒目、3軒目と同じものを売り始めます。また、人々の関心が集まるや否や、すぐにそれを売り始めます。

新年が近づくと、窓ふきの仕事を始める人も出てきます。素人ですから、どんなに高いところでも命綱などつけていません。ちょっと怖い気もします。

若い人と話をしていても、今何を売ったら売れるかなどと言い始めます。

しかし、最近は、物を売っている人たちは口をそろえて売れなくなったと言います。一つには、若者がみんなネットで買い物するようになったからのようです。ネットで買うと安いですから。中国でも、ネットで騙されない方法がだんだん発達してきているので、慣れた人ならいいものを安くて手に入れられるようです。

もう一つは、中国も年々景気が良くなくなってきているのを感じます。一般の人の給料はそれほど上がらなくなったのに対し、家賃や生活用品はどんどん上がっていますから、一般の人の購買力は落ちます。それでも、一つ100円もしないようなものを懸命に売り続ける姿は何か生きていく力を感じるのです。何としてでも、生きていかないと仕方ないのですが、何とかする底力を感じます。人は何としてでも生きていけるものだとも感じます。

こういう生きていく力のようなものは、富裕層よりも、一日一日をなんとかやっていく人たちの方が感じられます。ですから、日本では感じられないものを感じるのでしょうね。もし、中国に来る機会があれば、物売っている人たちのしつこさにとらわれず、そういう人たちの底力を感じ取ってほしいと思います。

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ライタープロフィール

ヤンヤンさん/女性/年齢:40代/中国在住/5歳からピアノを習いはじめ、9歳でエレクトーンに変更。学生時代はバレーボール、テニス、バドミントンを経験。卒業後は、塾講師を経て、2006年末から中国で生活。一時期、日本語教師をしていました。現在は、中国語を勉強しています。