- 四国八十八箇所の魅力
- 四国八十八箇所巡りの魅力を紹介します。
四国八十八箇所の魅力/「歩き遍路」で心身を健康に
2012/06/14
四国八十八箇所の魅力
恩山寺
徳島では、毎年春先になると、国道を白装束のお遍路さんが歩いているのを見かけるようになります。いわゆる、四国八十八箇所巡拝の遍路です。遍路と言えば、「年配の方」という印象もありますが、最近では、若いお遍路さんも、少なくありません。彼らは、「歩き遍路」といわれます。文字通り、歩いて巡拝する遍路です。この光景がよく見られるようになったのは、淡路島と兵庫県の明石市を結ぶ明石海峡大橋が開通してからです。関西を中心とした全国の人が、巡拝に訪れやすくなったからです。
昭和初期の頃は、遍路のほとんどが、「歩き遍路」だったそうです。当時は、今と違って治安も悪く、行き倒れになる人も少なくなかったようです。文字通り、命がけの修業の旅だったわけです。
近年では、バス会社や旅行会社が主催する巡回バスツアーががあります。食事や宿泊の手配は、すべて旅行会社がしてくれるので、楽に回れます。しかし、各お寺での滞在時間も決まっており、付近の史跡や遍路道を散策したり、地元の人々とゆっくりお話をしたりすることができません。そこで、マイカーやタクシーで巡回する人もいます。これだと、好きなことをしながら、じっくりと回れます。
ところが、現代でも、敢えて旧来の「歩き遍路」を行う人がいます。「歩き遍路」には、便利さを犠牲にしてもよいだけの魅力があるからです。
健康のため、ということに重点を置いて、「歩き遍路」を行う人もいます。「歩く人は長生きする」と言われます。歩くことで血行がよくなり、血糖値が下がり、体が温まって免疫力が付くからです。そして、有酸素系運動なので、脂肪が燃焼します。何日も歩き続けていれば、脂肪燃焼による減量の効果は大きくなります。
私は、「自分探し」というか、「新しい自分を見つけることで、今後何をすべきかわかれば」との思いから、歩き遍路を始めました。自分自身との戦い。休みたい気持ちに打ち勝って歩き続けることで、雑念が消え、強い自分が得られるのを実感しました。何か吹っ切れたような感じです。そして、地元の人とお話をしたり、遍路道にある史跡に触れることで、穏やかな気持ちにもなれました。
これから四国八十八箇所巡りを考えておられる方は、部分的にでもよいので、「歩き」を入れることをおすすめします。
ソウさん/男性/年齢:40代/徳島県在住/理系の学部を卒業後、システムエンジニア等の仕事を経て、法律系の資格にチャレンジするも合格できず。現在、ウェブ制作や輸入ビジネス関連の起業をしようと目論んでいます。飲み歩きや食べ歩き、街をブラブラしたり、隠れた名所を探索すのが大好きです。総合格闘技や沖縄空手、ヨガにも興味があります。波乱万丈の人生を送ってきたせいか、他人と違う視点で物事を見ることが多いです。