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ペルー／マチュピチュ、石が紡ぐ幻想

2012/11/11

「マチュピチュ＝空中都市」というイメージがあまりにも強いせいか、遺跡の見どころや楽しみ方については、あまり知らなかったり、印象が薄いという方も多いのではないでしょうか？そんな方にトライしていただきたいのが、「不思議な石探し」です。

マチュピチュの町は、この土地に元々あった石を活用して作られたと言われています。インカの人たちは、険しい山の中で生きる術、石を加工する技術、石に神秘を感じる想像力に、長けていました。遺跡には、インカ人の足跡ともいえる、独特な石が、たくさん残っているんです。

代表的なものとしては、ここに来たら誰もが訪れる、「太陽の神殿」「コンドルの神殿」「インティワタナ」といった、特にシンボリックな建物群があります。「太陽の神殿」は王族の墓や儀式に使われたと言われていて、1ミリのすきまもできないほどピッタリ重なるよう加工された人口の石が見どころ。「コンドルの神殿」は、コンドルの翼に見立てたのではないかと言われていて、自然の石の形を活かして建物にしています。「インティワタナ」は、東西南北の方角をぴったり指し示す、日時計として使われたといわれる石です。他にも、天体の動きを観測したとも、石臼として使われたともいわれる、用途がわからないのに意図的に加工された石なんかもあります。

こうしたメジャースポットの他にも、遺跡のあちこちを見ていると、意図的に形を整えたような石がたくさんあります。だんだん、特に意味はないと思われる岩や石が、何かの形に見えてくるような・・・。何に使ったんだろう。何の意味があるんだろう。そんな想像にかきたてられるマチュピチュは、まさに、神秘的な石たちの宝庫。

インカ時代の人々は、きっと石に畏敬の念を持っていたんだでしょうね。石には不思議な力があって、魂が宿っている、そんな風に思えてしまうんです。動物や山や、何かの形に似ている石、不思議なパワーを感じる石・・自分のお気に入りの石を、ぜひ神秘の都市マチュピチュで、探してみてください。

ライタープロフィール

中花香さん／女性／年齢：20代／鎌倉出身／会社員／海外旅行、バイオリン演奏、ライブなどが趣味。好きなものは映像、絵本、仏像などです。