- 仕事体験記
- こんな仕事を経験しました。聞いてみたかった仕事体験記。
造船会社/灼熱の造船工場
2011/06/08
造船工場は本当に大きいところです。大体、大型貨物船を造っているのですから、大きいはずです。貨物船を造るといっても、私がいた工場では、船体の一部分を作成していました。貨物船を作る際には、船体をいくつもの部分に分けて作成していきます。その各ブロックをつなぎ組み立てて、最終的に大きい貨物船が完成します。それで、作業場の風景自体は、町の鉄工所とさほど変わらないともいえます。言われなかれば船を造っているとは分からないです。しかし、さすが造船所で作業自体は、重いもの、分厚いもの、巨大なものを扱います。
クレーンでの玉架け作業もしましたが、工場内ですからまだましです。100トンクレーンで、何本ものL型鋼が目の前で運ばれていくのは壮観です。また、完成したブロックが2台の百トンクレーンで空中を移動していくのも壮観です。もし落ちてきたらと思うとぞっとしますが。しかし、たいていの場合、こうした、重要作業では事故は少ないです。実際、このような重量級のブロックの移動の際には、あらかじめ、地上で働いている作業員に退避するようにとの指令が出ます。
事故がおきやすいのは、気を緩めているときです。私の勤務している期間に2件の死亡事故がありました。1件は、機械に巻き込まれてでしたが、エラーが出て修理する際に、機械を止めるのを怠ったことが原因だったと聞きました。もう一件は、フォークリフトにひかれての死亡事故でこれも不注意が原因でした。大きい物を扱うので、失敗が大きな事故につながるのは確かです。
もう一つの記憶に残るのが、暑いことです。夏場は脱水症状との闘いになります。特に、組み立て中のブロックの中で、溶接作業をする場合は、体力をかなり消耗します。重い電気溶接機を運びながら、ふらふらになりながら作業します。仕事中も、家に帰っても、風呂に入っても、ずっと水を飲んでいました。飲んでも飲んでも飲み足らないという感じです。体は引き締まりますが、だんだん、日雇い工のような生活スタイルと性格になるのがデメリットです。
チャウチャウさん/男性/年齢:30代/中国 黄土高原在住/最初、中国の犬たちにはまりましたが、最近、中国の大木に、は まってきています。