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沖縄空手の魅力/武術としての沖縄空手

2012/04/24

「空手」という言葉から、何を連想するでしょうか? 世代によって違うかもしれませんが、最近では、「k-1」に出場している空手ベースの選手でしょうか?「k-1」の創始者である石井和義氏は、空手の出身です。そのためか、「k-1」には、空手色が残っています。ワンデイトーナメントが行われたり、「k-1甲子園」で礼が重視されたりする等。

ところで、空手のルーツは、沖縄固有の拳法であった「手」に中国武術が加味され、さらに、日本武術の影響も受けながら発展してきたと考えられています。沖縄で発祥し、本土に伝わったわけです。

空手には、様々な流派とスタイルがあります。試合ルールも様々です。寸止めルール、手による顔面攻撃禁止の直接打撃性ルール、キックボクシングに似たグローブ空手ルール、投げや寝技まで認めた総合格闘技に近いルール等。

この中にあって、沖縄空手は、本土に伝わってスポーツ化した空手と距離を置く、「武術としての空手」と言われています。試合ルールに拘束されず、先人から継承された型稽古や鍛錬法を重視しています。武器術や取手術、掛手術等も含んだ、総合的な武術とも言えます。つまり、ルールなしの格闘を想定しているわけです。

「ルールなしの格闘を想定する」という思想は、極真会館を始めとする実戦空手にもあります。例えば、「試合は手段であって、目的ではない」という考えから、試合ルールでは禁止されている技術を稽古することがあります。もとより、基本稽古や型には、試合では禁止されている技術が入っています。沖縄空手は、特にこの傾向が強いのだと思います。

ルールによる制約が少ないと言われるUFC等の総合格闘技も、ルールに縛られています。一対一で戦うことや、ヨーイドンで戦うこと。武器を持たないこと。頭突きや金的攻撃が禁止されていること等。沖縄空手では、このようなルールの縛りがない技術があります。生死を賭けた戦いの技術があります。「拳足を鍛えて、当たれば一発で倒れる」という「一撃必殺」の強烈な攻撃と、万全の防御が、沖縄空手の型の中に内包されています。

このような、スポーツではなく武術としての空手本来の技術を学ぶことで、空手の心を知ることができます。

ライタープロフィール

ソウさん/男性/年齢:40代/徳島県在住/理系の学部を卒業後、システムエンジニア等の仕事を経て、法律系の資格にチャレンジするも合格できず。現在、ウェブ制作や輸入ビジネス関連の起業をしようと目論んでいます。飲み歩きや食べ歩き、街をブラブラしたり、隠れた名所を探索すのが大好きです。総合格闘技や沖縄空手、ヨガにも興味があります。波乱万丈の人生を送ってきたせいか、他人と違う視点で物事を見ることが多いです。