車椅子のお母さんと金沢旅行
兼六園、21世紀美術館など金沢の観光情報とバリアフリー事情を紹介します。車椅子の方が旅行するとどういうところが気になるのかが分かります。

21世紀美術館の魅力とは

2015/07/10

念願だった金沢の「21世紀美術館」を訪ねました。噂には聞いていましたので「金沢旅行をしたらよってみたい!」と思っていました。

この美術館の建物は世界的に活躍する建築家、妹島和世と西沢立衛(SANAA)によるものです。入り口は四つあり、それぞれが通りに面しているので、どこからでも入館できます。入り口は4つでもチケットカウンターは1つなので、館内に入ったら案内を見てチケットカウンターを探します。チケットを購入したら、室内番号に従いながら展示室を回りはじめます。

とてもミニマルで未来的な作りのこの美術館は、シンプルで車椅子の障害になるような段差もなく、気持ちよく館内を見て回る事ができました。館内には車椅子でも入れる多目的トイレがあります。

一度映像作品が展示されている真っ暗な部屋に入ろうとした時、入り口の暗幕をかき分けていきなり出て来た人とぶつかってしまいそうになりましたが、基本的には各部屋に1人、学芸さんがいて、気をつけるように声をかけています。

この美術館の貯蔵作品として有名なのが、アルゼンチン出身のアーティスト、レアンドロ・エルリッヒ(Leandro Erlich )のスイミング・プール(SWIMMING POOL)です。この作品はプールの上から覗き込んだり、下から見上げることができます。向こう側にいる人が見えると、面白みのでてくる不思議な作品です。

前々から見たいと思っていた作品でしたが、車椅子を押して地下に行けるのか心配でした。しかしそんな心配はもちろん無用で、地下に行くのもエレベーターがあり、車椅子でも問題ありませんでした。上から覗き込むためには中庭に出る必要があります。ドアのところに段差がありましたが、スロープが置いてあったので、中庭に出られました。

私が行った期間は、映像作品が多かったようで、母はイマイチ理解できていませんでしたが、近代的な美術館に来れただけでも、良かったと言っていました。

車椅子だとどうしても活動的になれないものです。試しに外に出てみても、バリアフリーがされていない場所に行って大変な目にあうと、さらに引きこもってしまうこともあります。バリアフリーな場所に行ってストレスフリーで遊びましょう。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。