ニュージーランで教えられてこと
ニュージーランド滞在(16年以上)の山下さんがニュージーランドで教えられたことを紹介します。

こういう生き方もいいんじゃない?

2011/05/29

わたしの周りには「ライフスタイル重視」の人がたくさんいます。「ライフスタイル」というのは、自分の生活を最優先する生き方ということです。簡単にいってしまうと、お金よりも自分のやりたいことを第一に考えるということですね。

仕事のために生きるのではなく、仕事は自分の楽しい生活を維持するための手段としている人が多いのです。そういう人は、心の奥底から打ち込める趣味があるようです。

だから、いわゆるサラリーマンはおらず、自分の特技を生かして生計を立てていたり、季節的に働きにいったりという収入の得方をしています。もちろん余裕のある暮らしはしていませんし、貯金額なんてないに等しいでしょう、たぶん。贅沢には興味がないですしね。

だけど、自分のやりたいことというか、好きなことがはっきりしているんですね。そのための時間を確保したいから、規則に縛られたり、雇われないようにしているようです。

その背景にはしっかりした国の社会保障制度があるわけで、老後は安心という気持ちがあるのでしょう(と思います)。余談ですが、この国の人は親も兄弟もあてにすることはない。それよりなにより政府が助けてくれるという意識がとても強くあります。もちろん、それだけ税金を支払っているからですが。

ところで、ニュージーランドの不動産では、「普通の住居」、「商業用建物」、「商業用にも利用できる区域の住居」などのほかに「ライフスタイル」という区分けがされています。これは、都心からやや離れているけれど家畜が飼える(羊や牛など)、でも牧場ほどの広さではなく簡単にお手軽に手入れできる、という住宅です。

そんなわけで、この国ではお金持ちになることを望むキャリア志向と、楽しく暮らすライフスタイル志向に二分されるようです。まあ、生活に追われるだけで、選ぶことができない人ももちろんいますけどね。

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。