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シコシコ麺がたまらない、盛岡冷麺は故郷の味:岩手県盛岡市
2014/04/28
ご当地グルメがメディアで取り上げられるようになって久しいですね。岩手県にもいくつか「ソウルフード」と言われる食べ物が存在するのですが、わたしにとってのソウルフードは何と言っても「盛岡冷麺」。子供のころから慣れ親しんできた味です。
冷麺と聞いて普通に思い浮かべるであろう、黄色い乾麺の冷やし中華とはまったくの別物です。盛岡冷麺のルーツは韓国冷麺にあり、透明でシコシコした麺と、澄んだ魚介出汁のスープ、キムチを入れて辛くして食べるのが定番。
岩手県内ではどこのスーパーでも普通に「盛岡冷麺セット」が売られています。冷蔵食品コーナーに生めんとして置いてあり、スープの素とキムチたれがセットになっているのが普通です。休日のランチに母がよく作ってくれたのを覚えています。
作り方はとても簡単。スープの素を水で割って用意し、茹でた麺にかけるだけ。あとはキムチと、お好みの具を好きなだけ載せてできあがり。具は家庭によって特色があり、ゆで卵を載せる人がいれば、すいかを載せる人もいます。ちなみに我が家は缶詰パイナップルを載せるのが定番でした。
本格的な冷麺が食べたくなったときは、家族で「ぴょんぴょん舎」に行くのが恒例でした。ぴょんぴょん舎は岩手県内に複数店舗を展開していて、便利なJR盛岡駅前の店舗ができてからはそちらを良く利用していました。
ぴょんぴょん舎の冷麺は何と言ってもバランスの良さが特徴。出汁、麺、具材、キムチがそれぞれ主張しすぎることなく、絶妙に混ざり合っています。冷麺に個性を求めるツウには物足りないのかもしれませんが、観光で岩手に来て初めて盛岡冷麺を食べる人や、家族連れにはぴったりだと思います。
岩手では季節を問わず食べられている盛岡冷麺ですが、特徴であるちょっと酸味のある出汁が、夏ばてした際の食欲アップに効果的。最後の一滴まで飲み干してしまう勢いです。
最近ではインターネット通販で「盛岡冷麺セット」が簡単に買えます。興味のある方は、楽天市場などで検索してみてくださいね。
食べログ
http://tabelog.com/iwate/A0301/A030101/3000023/
そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。