みんなの五つ星スイーツ
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バタークリームのケーキ/「本当の」バタークリームのケーキよ、永遠に:東京都中央区銀座

2010/04/03

「バタークリームのケーキ」というと、地方出身の中年以上の男性は、「ああ、子どものころ食べた、生クリームの代用品のね。今考えると、安っぽい味だったけど、それでも子どものころはうれしかったな」などとおっしゃいます。生クリームの代用品? たしかに、生クリームが入手困難だった地方の町では、あるいは生クリームが高価だった時代には、「生クリームの代用品」としての「バタークリーム」のケーキは存在しました。

ただし、そのバタークリームのバターとは、現在の食品表示法なら、おとがめを受けること必須のマーガリンかそのたぐい。かなりチープ感のある「バター風味のクリーム」だったのでしょう。

東京は大森の山月堂(後に「ガレ」。残念ながら数年前に閉店)のケーキの味が忘れられない私には、「本当の」バタークリームにアンズジャムのコラボレーションこそ、ケーキのなかのケーキ。生クリームのほうがバタークリームよりランクが上だとは、「しゃらくさい」にもほどがあるのであります(ついでにいうと、ホイップクリームより数倍の手間もかかるのです)。

しかし、「本当の」バタークリームのケーキは、今や絶滅寸前。銀座・新橋方面に行ったついでに「洋菓子舗ウエスト」(TVコマーシャルでは「銀座ウエスト」)でモザイクケーキとモカケーキを仕入れるぐらいのことになりました(ここの喫茶室も、クラシックのレコードを棚にならべて、椅子には白いカバーがかけてあるというレトロな雰囲気で好きだったのですが、全席禁煙になってからは寄っていません)。

ウエストは、あちこちのデパ地下にも入っていますが、そちらで扱っているのはパイやクッキー。ケーキは銀座の本店か、青山墓地の店か、他2〜3の直営店にしかありません。おすすめのモカケーキ(420円)は、クルミをたっぷり使っていて、ちょっと塩味のきいたコーヒー風味のバタークリームがクセになります。値段はどれも400円ぐらいなので、何たらのパティシェエの店で2つ買う予算で、3つ買えます。

洋菓子舗ウエスト

ライタープロフィール

オオタクーミンさん/女性/東京在住、もしかして「鉄子」と「歴女」のさきがけだったのかも知れない、ぎりぎりアラフォー世代のライターです。小さいころから、愛読書の1つが時刻表で、プライベートの国内旅行には、たとえ北海道を旅するのにも、飛行機を使うなんてことは、はじめから考えない、まったく日航を応援してない日本人です。