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都の疫病退治 由緒ある「唐板

2011/08/14

京都・上御霊神社 門前名物「唐板」

京都・上御霊神社 門前名物「唐板」

京都・上御霊神社 水田玉雲堂

京都・上御霊神社 水田玉雲堂

京都のパワースポットとして知られる上御霊神社、正式名は「御霊神社」といって、"八所御霊"という恨みを抱いて憤死した人々をまつる神社、と説明するだけでも境内に怨霊がうずまいていそうだけど、実際に行ってみると、緑が多くてなかなか趣ある神社に感じました。

その上御霊神社の門前にあるのが、水田玉雲堂です。今回、ここで有名な「唐板」を手に入れるべく、下鴨神社からてくてくと歩いて向かいました、所要時間は15分ほど。

水田玉雲堂は、本当に上御霊神社の門の目の前にあるので、すぐわかりました。そして、中に入ると、唐板が山積み。たまたま誰もいない、空いている時期だったせいか、お店にちょっと座って休憩させてもらいました。窓の外には上御霊神社がすぐそばに見えました。

この唐板は、日持ちするお菓子です。私もここでは食べず持って帰りました。薄いせんべいのようで、素朴な味がします。見た目はかき餅のよう。本当に薄いので、1枚、2枚とパリパリと次々と食べることができます。そしてとても上品な甘さが口の中に広がります。シンプルなので飽きません。ちなみに、1袋680円。水田玉雲堂では、この唐板だけしか売っていません。

もともと唐板は、平安時代、疫病を鎮めるために神泉苑で行われた御霊会の神前に供えられたのが始まりだそうです。御霊会は応仁の乱で途絶えてしまったものの、水田玉雲堂の先祖が唐板の由来を知って復興させて現代にいたるのだとか。創業は1477年で、昭和15、16年ごろまでは上御霊神社の境内の茶屋で唐板を売っていたそうです。ちなみに、上御霊神社の境内には、応仁の乱勃発地の碑も残されています。

素朴だけど上品な味わいがする唐板。パリパリと食べだすと止まりません。保存ができるお菓子なので、お土産でもきっと喜ばれるはず。さらにその歴史をひも解くとなかなか由緒あることもわかって勉強になりました。今度、京都でこの界隈に行くならぜひまた手に入れたいお菓子の1つです。

水田玉雲堂 Yahoo!グルメ

ライタープロフィール

AKIさん/女性/年齢:30代/大阪府在住、自己紹介:日本と世界を旅しています。好きなモノは、ご当地グルメ・スポーツ観戦・空港・鉄道・歴史・温泉など。大きめのバイクにも乗ります。海外のサーキット行脚もライフワーク。