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下関の美味しさが広がるほっこり居酒屋「三枡」の思い出:山口県下関市
2018/08/10
下関はフグを堪能する楽しみを抱えて訪れる方も多いはず。そんな欲望を満たすことができるお店は下関にたくさんありますが、落ち着いた雰囲気の中でほっこりしながら時間を過ごすのも良いものです。そんなコンセプトにぴったりなお店が、下関駅から徒歩5分ほどで到着する「三枡」です。
昭和の雰囲気が漂う入り口から一歩中に入ると、カウンター越しに優しそうな女性店主が迎えてくれます。おしぼりをもらってメニューが書き連ねられた黒板を見ると、どうも見慣れない「ふくせごし」というものを発見。とりあえずビールをオーダーして、黒板を眺めながらメニューを決めます。すぐにビールが運ばれ、のどを潤した後にメニューについてのお伺い。「せごし」というのは、どうやらアユなどを食べる際に使うことが多く、中骨があるままぶつ切りにして提供するお料理のよう。淡白なフグの刺身とは違って、食感も楽しく美味しいらしい。そんな解説をされると、食べずにはいられないのが私の性格。
あまり見かけない「きんたろう」の焼き魚と「ふくせごし」をオーダーし、カウンター越しに見える調理場を眺めながらビールを流し込みます。フグは綺麗に処理されており、包丁で中骨を切る音が店内に響きます。「こんなにゴリゴリ音が鳴っていて、食べたら口に骨の異物感が残るのでは?」と思ってしまいましたが、期待を大きく裏切るような口当たりにびっくり。中骨がそのままついているといっても、フグの食感を損なわない素晴らしい調理。こんなに美味しいフグを食べてしまったら、てっさが淡白すぎる感じがします。「ふくの旨みが楽しめるんですよ」と説明してくれた女性店主の笑顔も最高。たまらず「ひれ酒」をオーダーし、香ばしいふくの風味を楽しむのでした。
「三枡」を楽しむなら「ふく料理」と「ひれ酒」は欠かせないと取引先の人に聞いていたので、その組み合わせを堪能するのは楽しみでした。もう一つ気になっていた「きんたろう」は、山口県の萩地方で親しまれているスズキの仲間の小魚です。この魚も小さいながら旨みが素晴らしく、思わずおかわりをお願いしたほど。同じメニューを頼んだのは、人生で初めてだったと思います。
何を食べても美味しく、お店の方との地元の話に混ぜてもらって、本当に楽しい時間を過ごさせてもらいました。間違いなく「三枡」は、私の中での五つ星グルメに認定できます。
三枡
https://tabelog.com/yamaguchi/A3502/A350201/35002350/
けぼんさん/男性/年齢:40代/北海道在住/関東の大学を卒業し、言語聴覚士として地域のリハビリに貢献。一度関東へ戻るも、地元の北海道が恋しくなり再度移住。地元愛が強いからか、北海道各地の食のスポットにも精通。旅行と日本酒が大好きな40代。