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和菓子/菓子職人の巧みの技が作り出す美しい生菓子:東京都世田谷区
2010/07/15
職人さんに作っていただいたばかりの、桜をあしらった和菓子です。
京都に本店を構える鶴屋吉信は、1803年創業の老舗の京菓子屋で、日本を代表する和菓子屋のひとつでもあります。鶴屋吉信が作り出す和菓子の数々は、日本全国で強く支持され、京都の本店と、東京の日本橋と世田谷の直営店のほか、デパ地下などを中心に全国80店舗以上もの販売店があります。
鶴屋吉信には、「柚餅」(ゆうもち)と呼ばれる青柚子の香り豊かな一口大の求肥や、「京観世」(きょうかんぜ)と呼ばれる丹波産の大納言で作った粒あんを、粉とあんを混ぜて、そぼろ状にしたものを蒸しあげた村雨で巻き込んだ、ロールケーキのようなうずまきが美しい和菓子など、たくさんの看板商品があります。
鶴屋吉信の数ある和菓子の中でも、特におすすめなのが日本の四季をかたどった季節感ただよう生菓子です。そして、その生菓子を作り上げる工程を目の前で見ることができるのが、京都本店の2階にある菓遊茶屋でおこなわれている生菓子の実演です。
菓遊茶屋は、一度に6人しか座ることができない小さなしたカウンターがあり、ベテランの菓子職人さんの説明を聞きながら、生菓子を作る工程のすべてを見ることができます。この実演では、2種類の和菓子から好きなほうを選びますが、6人が選んだ和菓子が2種類だった場合には両方の実演を見ることができます。
2月末に訪れた私は、桜の形をした和菓子を選びました。丸めた白あんを、桜色のあんで包み込みながら、細い竹でできた道具を使い、桜の花びらの模様をつけていきます。その細かい作業は、驚きの連続ですが、なによりも丁寧な説明をしながら人数分の和菓子を作り上げる手際のよさには目を見張るものがあります。
そして最後にお抹茶と一緒に目の前で作られたばかり和菓子をいただきます。
添えられた竹楊枝を入れるのがもったいないほどの美しい和菓子は、品のいい甘さと作りたてならではのやわらかさが絶品で、お抹茶のほのかな苦味とよく合います。目の前で作られる和菓子を目で楽しみ、そして味わうという贅沢な時間を過ごすことができる、このセットはお抹茶とセットで800円です。
同じような形の和菓子がいろいろなお店で売られていると思ったことはありませんか?
和菓子にはたくさんの形がありますが、1839年にはすでに200種類もの和菓子の形や材料などが完成し、「古今新製菓子大全」という書物に収められているそうです。長い歴史と伝統の中で、大切に受け継がれてきた和菓子です。京都を訪れる機会があったら、ぜひ職人の巧みの技と一緒に味わってみてはいかがでしょうか。
鶴屋吉信(和菓子)
鶴屋吉信(和菓子) 食べログ
甘露さん/女性/年齢:40代/東京在住、アラフォー世代に突入し、肩の力がやっと抜け、気分的には一番のんびりと毎日を過ごしています。おいしいものが大好きで、料理の腕を上げたいと日々研究中です。散歩やホームシアターで映画を観ることで、日々のストレスを解消しています。