運の良かった話
ありえない…運の良かった話を紹介します。

なすすべもない

2010/09/20

関越道を沼田ICで降り、尾瀬岩鞍スキー場に向かう道は、雪もなくチェーンの必要もなさそうでした。しかし、山道にさしかかったとたん雪が増え、ホテルまであと数百mというところで、車は立ち往生。仕方なく道路脇の広くなったところに車を寄せ、トランクからチェーンを取り出す相方。その時、車が崖に向かって後退し始めました。

「車、動いてる!!落ちる!落ちる〜!!」

叫ぶ私。

「なんで、勝手にブレーキをいじるんだ!」

怒鳴りながら車に飛び乗る相方。はっきりいって「ブレーキって右だっけ?左だっけ?」と、車に乗るたびに確認が必要な私です。手も足も触れておりません。勝手に滑り始めた車は全く制御が利きません。間一髪、崖際の雪だまりにテールを突っ込んで、車は止まりました。

「ふ〜、危なかったぁ。」

しかし、相方にとって運が良かったのは、それだけではありません。普通なら濡れ衣を着せられた私が黙っているわけがありません。ここで「何で人のせいにするの!」「なぜチェーンを付けてこなかったの!」「あたしを殺す気!」などと延々と相方を責め続けるところです。が、次に目にした光景がそれを許しませんでした。

「!」

雪道を上から、くるんくるんとスピンしながら車が降りて、いや滑ってくるではないですか!しかも、雪だまりで立ち往生している私たちの車に向かって。相手の運転手も同乗者もなすすべもない様子で

『そこ危ないですよ。どいて下さい。』
『いえいえ、私たちもどうにもならないんです。』

という悲痛な会話を目と目で交わし、恐怖におののくというわけでもなく、ただお互いに後に起こるであろう悲劇を苦笑いしながら待っておりました。ぶつかれば私たちの車は間違いなく崖下に落ちるでしょう。

くるん、くるん、ぶつかる!

またもや間一髪、5cm程のところをかすめ、相手の車は雪道を下にくるんくるん。そして、何事もなかったかのように坂が終わったところで止まり、覚悟していた悲劇は何一つ起こりませんでした。

これは、私たちが、あの車の人たちが、どなられるタイミングを失った相方が、『運が良かったお話』ですよね?

ライタープロフィール

わんこMAMA/女性/年齢:50代/東京都在住、「ほんとに50かよ!」(ちらっと、そんなブロクも始めたけど三日坊主)といいたくなるほどの行き当たりばったりでいい加減な人生を送っております。趣味が多すぎて手が回らないという、本末転倒というか、ただの三日坊主というか……。一体あたしはどうなりたいのか!?