感動した話
思い出すとジーンとくる…感動した話を紹介します。

誰でもなれるわけじゃない

2010/09/16

石川遼君の特集をTVで見ていて、ふと思い出しました。

「いい加減にしなさいよ」

私は、何かに夢中になったり変わった事をすると、母からすぐに
「いい加減にしなさいよ」
と言われたものです。40年程前、長袖ブラウスの上に半袖カーディガンを着たところ、母から「みっともない、いい加減にしなさいよ」と言われました。今では当たり前のコーディネイトです。そして私は、漫画を読むか描いてばかりいる子供でした。その時に言われた言葉も「いい加減にしなさいよ」でした。

いい加減にしなさいと言われ続け、いい加減にしてばっかりだったので、大層いい加減な大人が出来上がりました。

もし、それぞれの時点でいい加減にせずにいたら、デザイナーになるとか、売れっ子漫画家になるとか、そんな道を歩んでいたかもしれません。まあ、いい年して、「何者にも慣れなかったのはおかあさんのせいよぉ!」などと言う気はさらさらないのですが。

何かを成し遂げる人は、本人の努力も才能もあるのでしょうが、その芽を摘み取らず育ててくれる環境が重要なのではないでしょうか。そして、それは誰にでも出来ることではないのです。

なので、遼君のご両親のお話を聞いて感動しました。お父さんご自身がゴルフを好きでやっていたのに、親子でラウンドするとお金がかかる。子供だけなら安くできるので遼君だけをラウンドさせ、ご自分はただ見ていたそうです。自分が興味のない遊びならいざ知らず、好きで始めたであろうゴルフ。まだ、将来何者になるかわからない、成功することを約束されたわけでもない子供のために。

遼君のような子供がいたらなぁと、彼の稼ぐ金銭に目がくらんで思ったりもしましたが、はて?私の元に遼君のような子供がいたとしても、きっと遼君のようには育ちはしないでしょう。ゴルフをやりたいと言い出したら

「いい加減にしなさい。ゴルフなんて大人になってからやりなさい!」

と、言ったことでしょう。

そう、誰にでもなれるものじゃないというのは、もちろん遼君のようなゴルファーにもなのですが、その遼君を育てたご両親のような方にだって、誰でもがなれるわけじゃないのです。

ライタープロフィール

わんこMAMA/女性/年齢:50代/東京都在住、「ほんとに50かよ!」(ちらっと、そんなブロクも始めたけど三日坊主)といいたくなるほどの行き当たりばったりでいい加減な人生を送っております。趣味が多すぎて手が回らないという、本末転倒というか、ただの三日坊主というか……。一体あたしはどうなりたいのか!?