- 心に残る一冊
- お気に入りの世界観、人生を変えた一冊、何度も読み返してしまう本を紹介します。
ゴールデンレトリバー好きならこれ!
2010/09/05
本は、割と読む方だと思います。純文学などはまだお下げ髪、セーラー服の少女だった頃(えぇ、まだ携帯どころかポケベルもなく、大塚ルパンの初放送がリアルタイムで流れたあの頃ですよ)には読みましたが、今は全く読みませんね。ミステリー専門です。基本的には裁判物とクローズドサークル(CC)物マニアです。CCと言うのは「吹雪の山荘」「嵐の孤島」で次々にメンバーが死んでいくというやつですね。アガサクリスティの「そして誰もいなくなった」が有名です。しかしこれ、「全員で一緒に居ろよ!」と突っ込まずにはいられません。しかも携帯が普及した現代、いかにリアルに外界との接触を断つか、全員で一緒にいられない状況をいかに自然に作り出すか?というのがこれからのCC物の課題でしょうね。その中で米澤 穂信「インシテミル」はそのあたりを逆手にとって、巧くさばいた作品でなかなかおもしろかったです。
でも心に残るという1冊なら、ゴールデンレトリバー(GR)ファン号泣物の「ウォッチャーズ」をあげます。作者はディーンRクーンツ(今はディーンクーンツ)というホラー作家です。ホラーなのでこの作品にももちろん得体の知れない化け物が出てきます。作品は、心に傷を持つ男女、そして1頭のGRとの出会いから始まります。このGRは化け物と同じ実験施設で生まれた成功例です。逃げ出したGRが主人公と出会い、女性を救い、追っ手である化け物から逃げ、戦う。というお話です。この、GR「アインシュタイン」(名前からどんなGRなのか想像が付くと思います)の描写が秀逸でどんどん彼を好きになります。彼を襲う様々な苦難、追いかけてくる化け物の悲しさ、彼を家族同然に守りたい人々。彼を失うかもしれない恐怖。GRファンでなくても、是非読んでみて欲しい作品です。その後、映画化されましたが、最悪でした。(話を勝手に変えるんじゃない!)漫画を原作にしたドラマ・映画もそうですが、絶対原作の方がおもしろいですね。って、話それてるし。
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わんこMAMA/女性/年齢:50代/東京都在住、「ほんとに50かよ!」(ちらっと、そんなブロクも始めたけど三日坊主)といいたくなるほどの行き当たりばったりでいい加減な人生を送っております。趣味が多すぎて手が回らないという、本末転倒というか、ただの三日坊主というか……。一体あたしはどうなりたいのか!?