運の良かった話
ありえない…運の良かった話を紹介します。

鳴り響く非常ベル

2011/07/11

非常ベルが鳴っても、「誤報じゃないの?」と思う事もよくあります。私はいままで誤報ではない非常ベルを聞いた事がありません。しかし海外のホテルで非常ベルを聞いた時は、とても不安でした。

ロンドンに滞在していたある日の夕方。私は早めにホテルに戻っていました。特に夜にでかける用事もなく、途中で見つけた日本食店で持ち帰り弁当を買ったので、ゆっくりホテルの部屋で食べようと思っていたのです。

日本から持って来たお茶をいれ、さてお弁当を食べようかと思った時、「ジリリリリリリリリ」とけたたましい非常ベルの音が鳴り響きました。何事か?と部屋から顔を出すと、慌てて逃げ出す人の群れが見えました。他の人も逃げているし、状況も良く分からないし、なにより海外で災害にあうのはいやだと言う思いで、階段を使いホテルのロビーまで出ると、たくさんの人だかりでした。従業員の誘導によりホテル横にある駐車場にたくさんの人が避難していました。

状況もよくわからず、しかし特に文句を言う人もいない…そんな状況でしたが、暫くしてホテルのマネージャーだと言う男性が「誤報だった」と告げました。近くに居た日本人の人と「誤報だそうですよ」と話つつ、私を含めた宿泊客はそれぞれの部屋に戻って行きました。

やれやれと思い、冷めてしまったお弁当を食べようと思った矢先に、「ジリリリリリリリ」と再度非常ベルが鳴りました。「さっき誤報だったから今度も誤報か?」と思いましたが、「さっき誤報だったから今度は本当かも?」とも思い、部屋の扉を開けて廊下を覗いてみました。すると、他の人も私と同じような思いでいるらしく、ドアから顔を出している人が数人いました。そして、階段の方を見に行っていた人が「また誤報だ」と言っているのが聞こえて来て、隣の部屋の人とにっこり微笑みあって部屋に戻りました。

誤報が二回も続くなんて、運が悪いとも思いますが、どちらも誤報だったと言うのは考えようによっては運が良かったのかもしれませんね。

ライタープロフィール

ツカサさん/女性/年齢:30代/東京都在住、読書、ゲーム、音楽鑑賞、パソコンいじりが好きで、行列と人ごみが苦手なインドア派です。ひとまずなんでも疑ってみる性格で、理屈っぽいと良く言われます。