- 驚きの体験
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ライブイベント!やっぱり半径3メートル以内に幸せはある
2010/03/7
ええ〜〜〜!!
高校2年生の秋。友達と学校帰りに立ち寄ったコンビニ。お店の人が驚くほど、私たちは絶叫していた。「1列目!!!」物凄い、奇跡。「ポルノグラフィティ」のライブの1列目。しかも真ん中。そのチケットがこんな田舎の女子高校生の手の中にある。それからライブまではとにかく楽しく過ごすことが出来た。若さって凄い。チケット1枚でどんな嫌なことも大概乗りこえることが出来た。あんな魔法、今でも欲しいもの。季節は巡り12月。とうとうライブの日がやって来る。周囲の異様な期待を胸に(何に対しての期待かわかりませんが)、新しく買った服に手を通して、私はライブへ飛び立った。でもなぜかチケットは1枚しかなくて、異様に寂しかったことを覚えている。今回の会場は「日本ガイシホール」キャパは約1万人らしい。1万人の1番前の真ん中!?妙な優越感が沸いてくる。結構早く着いた私は、ライブTシャツに着替えてその場所に向かう。何もかもが、近い。舞台のセットや、ドラムや、スピーカーや。誰かに伝えたいのだけれど、とにかく1人だったのが間違い。始まるまでの時間を悶々を過ごした。
「キャーー」という大歓声と共に、ライブは幕を開ける。ここで残念なお知らせをしなければならない。1列目、というのはステージの真下すぎるらしい。だから個人的な気持ちは盛り上がっていても、決して目が合ったりとか、何かが飛んできたりとか。近すぎる故の悩み(笑)ただマイクで拾えない話し声や、ちょっとしたしぐさを楽しむことが出来る。これは特権。1瞬たりとも見逃さない、という気持ちで臨んだライブは、あっという間に終わった。その帰り道。私は直ぐに電話をかけた。「近かったよ〜。凄い良かったんだよ〜」気がつくと、泣いていた。ライブの内容がどうのこうのよりも、この感動を共有してくれる人が欲しかった。そう気付いた。1列目真ん中という特等席での戦利品は、こういう「誰かを想う気持ち」だった。それから電車がくるまで、友達、両親、恋人。私は電話をかけ続けた。話を聞いてくれる、それが嬉しくて。
そらい なおみさん/女性/年齢:20代/岐阜県在住、言葉の山に埋もれたい。幸せに取っ手をつけて、持ち歩きたい。と想いつつ、誰もが驚くポジティブさを隠し持った女の子。カフェ、おしゃれ、読書、映画、音楽が5種の神器。ハンドメイドブランド「PEMMY」女子カメラ部「CARACOL」なんかを主催し時々詩や物書きをしながら、女の子らしく自由気ままに生きています。/ブログ/twitter