感動した話
思い出すとジーンとくる…感動した話を紹介します。

涙と戦う卒業式

2011/05/11

私は週に何度か感動している。それは音楽を聴いている時だったり、ドラマを観ている時だったり、誰かと会話をしている時だったり、様々なシチュエーションで。その中でも、直近で感動したことは、長男の中学校の卒業式。

卒業式というだけで涙が出てしまう私。これでは当日泣いてしまい、彼に迷惑をかけてしまうと思った。極力涙を誘うことには流されず、もし出そうになったら面白い話を思い出そう。そう決心した。いざ当日を迎え、指定の場所に座る。

「卒業生入場」その声とともに、吹奏楽の曲が流れる。彼を撮影すべく、デジカメを用意。入場を待ちながら、ふと横を見たら、どこかのお母さんが涙ぐんでいた。瞬間、私の目には涙が。早っ。どうした私。なぜこのタイミングで?ダメだダメだ。涙の要因はあっちにもこっちにもある。油断しちゃいけない。だけど、拍手と音楽に合わせて入場する彼を見つけた途端、更に涙がこみあげる。あ〜こんなにも大きくなってぇぇ。(涙)

卒業証書授与も滞りなく、すべてが終了。やっと終わった。もう絶対泣くものか。

「卒業生退場」その声とともに、吹奏楽の曲が流れる。これはレミオロメンの3月9日。瞬間、私の目には涙が。泣ける曲も私には天敵。一気に溢れ出す涙。この曲は卒業ソングではなく、友達の結婚式のために作った歌なのに。と思いながら号泣した、去年の次男の卒業式を思い出した。また、このパターンで泣くのか私。前方から歩いてくる卒業生に拍手を送りながら、涙が止まらない。

すると卒業生男子が何人も泣いていた。この子たちにとって、中学生活はいろいろありつつも、思い出深い3年間だったのだろう。それが充分伝わってきた。君たちよく頑張ったね。よそ様の子供だけど、頭を撫でてあげたいくらいだった。

で、うちの息子。まったく微動だにしないご様子。この子、本当に私の子なのか。といつも思う。

そして最後のホームルーム。生徒や母親にお礼を述べる先生。その言葉は重く強いものだった。その時私は、無理に涙を止めることをやめた。感動することは悪いことではないのだから。

ライタープロフィール

アールさん/女性/年齢:30代/北海道函館市在住/中学生の男の子2人をもつシングルマザーです。ホステスとして働いていますが、空いた時間は趣味のオークションで出品作業。好きなことは読書と音楽・映画鑑賞。ただ、今はちょっとその時間が取れないのが残念。食べて飲んで寝ることが今の楽しみで、それがストレス解消にも。それでも疲れが著しい時は、椎名林檎さんのCDやDVDで英気を養います。