心に残る一冊
お気に入りの世界観、人生を変えた一冊、何度も読み返してしまう本を紹介します。

読書が趣味になった訳「H・G・ウェルズ著 宇宙戦争」

2012/06/26

私が小学生の頃です。私の誕生日に、おなじクラスの友達数人が誕生会に来てくれました。そのなかのひとりが誕生日プレゼントしてくれた本が「H・G・ウェルズ著 宇宙戦争」でした。

それまでの私は読書よりも外で遊ぶほうが楽しく、本は学校の教科書を読むくらいのものでした。友人からプレゼントされた「宇宙戦争」は白黒のフィルム時代にも映画化されていますが、数年前にも新しく映画化されています。内容は、宇宙人が、最新鋭の武力で地球に襲いかかってきて、最後は地球のウィルスに感染して滅ぶというストーリーでした。内容は荒唐無稽かもしれませんが、物語としてはリアル感があったのでしょう。アメリカのラジオ番組のラジオドラマのコーナーで「宇宙戦争」をやったときに、あまりのリアルさ、臨場感で、ほんとうに宇宙人が攻めてきたとかんちがいした民衆が、パニックをおこして大騒ぎになったというエピソードが残っています。ほかにも「モローの島」や「透明人間」、「タイムマシーン」などが代表作です。いずれも今でも映画化されている作品です。ウェルズが亡くなってからすでに60数年がたつのに、作品が色褪せることがなく、現代においても映画化されているところをみると、ウェルズの創りだしてきた作品の力というものを感じさせてくれます。先にあげた「モローの島」は「ドクターモローの島」というタイトルで映画化されましたが、いちばん心に残っている大好きな映画になっています。

「宇宙戦争」を読み、本の魅力に取りつかれた私は、SFに限らず、さまざまなジャンルの小説や伝記、実用本なども乱読するようになり、今日に至ります。要するに活字が好きなのです。もしあのとき「宇宙戦争」を読まなかったら、読書が趣味になっていなかったかもしれません。

宇宙戦争 (創元SF文庫)(amazon.co.jp)

ライタープロフィール

MUMUさん/男性/年齢:50代/新潟県在住/神社が好きで日本各地をまわっています。趣味でボーカロイドでの音楽作りやギターでオリジナルの歌をつくり、ときどきライブもしています。自分らしく生きることをモットーにしています。