運の良かった話
ありえない…運の良かった話を紹介します。

リストラの嵐 逆境を強運に変える

2012/03/14

運がいいのか悪いのか―それが「気持ち」の持ちよう次第な時もあります。

数年前、就職していた会社がリストラで人員削減を行う事態になり、自分にも異動の声がかかりました。でも、自分の仕事に誇りを持ち、今までのキャリアの流れからガラリと変えるのは好ましくない、などと考え、会社の事情もあって退職理由を「会社事情」にしてもらい、有給を全部消化することなどを条件として、さっさと退職しました。

とはいえ、急に会社勤めから仕事がなくなったわけですから、いくら失業保険がすぐ出る身分としても、税金や年金、保険などは払わないといけませんし、働かないとお金は出ていくばかりですから、自分の中で「焦り」がなかったわけでもありません。

しかも、別のちょっとした用事でイタリアに行く予定がありました。本来、ちょっと早い夏休みとして有給で消化する予定でした。しばらく収入のめどがまったくなくなってしまっては、悠長にイタリアに行っている場合ではなかったのかもしれませんが、会社をやめてよかったこと、「時間だけはある」と思って、とりあえずキャンセルせずにイタリアに旅立ちました。

本来、イタリアから1週間で帰国予定でした。でも、イタリア滞在中にふと「会社を辞めたんだから、なにもすぐ日本に帰る必要はないんじゃないか」と思い始めました。そして、日本の家に連絡をして事情を説明した上で、航空券を変更し、オランダとイギリスにも足を伸ばすことに。

時期は6月、ヨーロッパを旅するには最高です。確かに、お金の心配が頭の片隅にないこともなかったです。でも「お金はあとでも稼げる!」と余計な心配を当時、振り払ってヨーロッパを駆け巡りました。イタリアはあの時2度目でしたが、オランダとイギリスは初めて。オランダではアムステルダムでゴッホ美術館などに行き、イギリスでは大英博物館にも行き・・・

30歳過ぎ、働かないといけない身分で、6月にヨーロッパを周遊するなど、普通の日本人ならできないはずで、あの旅は今後の人生に少しずつ影響を及ぼしています。会社を辞めることを「運が悪い」と思うよりも「運がよかった」、タイミングを逃さなかったことが本当に大きかったと思います。

ライタープロフィール

AKIさん/女性/年齢:30代/大阪府在住、自己紹介:日本と世界を旅しています。好きなモノは、ご当地グルメ・スポーツ観戦・空港・鉄道・歴史・温泉など。大きめのバイクにも乗ります。海外のサーキット行脚もライフワーク。