ちょっとした幸せ

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偶然出会う人との縁

2010/04/17

ごく最近、大阪の下町にある、古い駄菓子屋さんに行きました。初めてでしたが、名物のせんべいが美味しいとのことでした。まず、店主さんにあいさつをして、それからいきなり「まぁ、せんべい食いなよ」と差し出された時には、長年、大阪に住んでいる自分でもかなり驚きました。

できたて、あつあつのせんべいは、ふんわりしてやわらかく、とても美味しかったです。　それから結局、2時間以上、その駄菓子屋さんにいました。店主さんは、せんべいを作りながら、時々、さらにせんべいをすすめてくれました。しまいには、10枚以上食べたのではないでしょうか。温かいお茶まで出してくれ、あまりの居心地のよさに居座ってしまいました。

店主さんは、いろいろな話をしてくれました。もちろん、初対面です。自分はこの店の2代目で、定休日の木曜日以外毎日欠かさず朝からせんべいを何十年も作り続けていること、まわりの店はどんどん閉まる中で続けていくこと、味が落ちるので通信販売はしていないとのこと・・・そんないくつものこだわり、そして何よりもその店主さんの人柄が、わざわざ東京などから大阪の、決して便利な場所にないこのお店まで足を運ぶファンがいる証拠なのだと痛感しました。

大阪人の良さは、人懐っこさだと思います。「あほ」「えげつない」といった大阪独自の言葉はややきつい印象があって、大阪人のイメージもきつくなりがちです。でも、初対面の人でもまるで長年の知り合いのように接してくれるのも、大阪ならではです。

これまで仕事柄、いろいろな場所を訪ね、たくさんの人に会う機会がありました。老若男女、職業もバラバラでいろんな人がいます。二度と会いたくない人もたまにはいますが、こういった印象に残る人、すばらしい人にふと、出会うことがけっこうあります。人との縁は、自分にとってかけがえのない財産になります。地位や名誉などはまったく関係ありません。偶然にも出会えた時、やはりとてもうれしいものです。

AKIさん／女性／年齢：30代／大阪府在住、自己紹介：日本と世界を旅しています。好きなモノは、ご当地グルメ・スポーツ観戦・空港・鉄道・歴史・温泉など。大きめのバイクにも乗ります。海外のサーキット行脚もライフワーク。