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詐欺師の友達
2012/12/09
海外での失敗は一度だまされてお金を貸してしまったことですね。スペインのホステルで仲良くなったフランス人の友だちが帰る日にフライトに乗り遅れたと言って血相を変えて戻って来たんです。そして「お金をかしてくれ!」と言ってきました。
「それはちょっと」と思ったのですが20ユーロ(約2000円)といわれたので拍子抜けして貸しちゃいました。なにやら隣町の友だちを訪ねるための電車代だそうです。今思えば作り話だと思います。
彼はスペインの田舎にあるペンションのポストカードと思われるものを鞄から取り出し説明し始めました。「ここのオーナーが友達だからどうにかここまでたどり着いて彼に飛行機代を借りようと思うんだ」「しかも一文も持ってなくて朝からなにも食べてないんだ」
なんだかもう全てがうさんくさくて貸したお金は戻ってこないだろうなと思ったので「返さなくていいよ」と言いました。返ってこなくてだまされたと思うよりましだと思いました。
しばらくの間は2000円ぽっちでも後悔していました。お人好しすぎた。NOと言えばよかった。そう思っていました。でも考えを改めることにしました。
友だち(少なくとも私にとって)を見捨てなかったことは正しかった。自分の気持ちに従っただけだった。そう思ったんです。こういった対応には賛否両々あると思いますが結局は個人の判断だと思います。人を信じやすい自分や慈悲深くなっている自分を馬鹿だと言ってしまえばそれで終わりです。
こういった行動をとったのには理由があります。無条件で助けられたことが今まで何度も海外でありました。その経験から人は基本的には善であることを知りました。道ばたにいる知らない人でさえ困った時には手を差し伸べてくれます。また人を疑ってかかれと言いますがその逆の生き方をしている人が地球上にたくさんいるということも知りました。
私もそういった人間でありたいと思ったのです。そういった考えは海外に出てから芽生えました。さすがに「2万円くれ」と言われていたら断っていたと思いますが今回の2000円をもし断っていたらそれはそれで後悔していたと思います。
MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。