死ぬかと思った話
これはやばい…本気で死ぬかと思った話を紹介します。

ディズニーランドよりも恐怖を感じた高速バス

2011/09/06

家族全員で、高速バスに乗ってティズニーランドへ行きました。夜の11時にバスに乗って、着いたのは朝の6時でした。洗面所で顔を洗い歯磨きをして、チケットを買って列に並びました。バスの中でぐっすりと眠れた訳ではありませんでしたが、それでも皆、元気一杯でした。

中へ入ると一目散に走って、目的の乗り物に乗りました。列に並び乗り物に乗って、また列に並んで乗り物に乗っての繰り返しでした。昼食はどこも込み合っていたので、みんなで一緒にカレーライスを食べました。

午後は午後で、せいいっぱい乗り物に乗りました。そして夜は、華やかなパレードと勇壮な花火を見ました。まるで夢のような一日が終わり、私たち家族は、再び高速バスに乗り込みました。

ぐったりと疲れたのは、みんな同じでした。しかし、妻と子どもたちはすぐにぐっすりと眠ってしまったのに、どういう訳か私だけが眠れませんでした。

私たちは最前列に座っていました。乗用車でいうと助手席側の一番前の席の窓側に、私は座っていました。その後ろに妻と子どもたちが固まって座っていたのですが、どうやらバスに乗った瞬間から夢の中へ入った様子でした。

私もみんなと同じように十分に疲れていたのですが、どれだけ眠ろうとしても駄目でした。仕方なく私は、ぼんやりと車窓から前方を眺めていました。

ほんのすぐ前を、ダンプカーが走っていました。そのダンプカーは、私たちが乗っていたバスのほんのすぐ近く、すれすれのところを走っていました。

バスとダンプカーの間は、わずか10センチ。と思ったとたん、バスのサイドミラーが、ダンプカーの荷台に当たりました。かつん! 小さな音が聞こえたような、気がしました。私の心臓は、止まりそうでした。

運転席をみました。バスの運転手の頭が、小さく左右に揺れていました。(まさか!)と思ったとたん、再びサイドミラーがダンプカーの荷台に当たりました。

私の心臓は凍り付いて、もう瞬きさえもできませんでした。(ひょっとすると、このまま…!)そう考えると、息もできなくなくなりました。

ディズニーランドで乗った、どんな乗り物よりも恐怖でした。

ライタープロフィール

キイチロウ/男性/50代/福井県在住/ごく普通の仕事をしていて、ごく普通の考え方をする、ごく普通の趣味を持った、ごく普通の外見の人間です。ただ他の人よりも少しだけ、人間ウォッチングに優れていると自分では思っています。