死ぬかと思った話
これはやばい…本気で死ぬかと思った話を紹介します。

スローモーション!

2012/03/23

先日、久しぶりに実家へ帰ったときに、暇で家の周りをぶらぶらしていたんです。育った場所なので、ほんのちょっと歩くだけでもいろいろな思い出が転がっていたりするものです。そういえばここでこうだったなどと思いながら、なんとなく懐かしい気持ちになる。そんな思い出話を一つ。

実家の近所にトタン造りのおんぼろ倉庫があるんです。今ではすっかり廃墟のようになって使われてはいないようですが、当時は空き瓶が山のように積まれていました。そしてその倉庫の横にちょっとした石垣があるんです。高さで言うと建物の二階相当。なので、その石垣とおんぼろ倉庫の屋根の高さが同じくらいになっています。石垣と倉庫の屋根の間がだいたい1メートルくらい。小学生でもピョンと飛び越えられる間隔です。

どうして小学生の男子とはこうもくだらないことに夢中になるのだろうと考えてしまいます。当時、まだ小さかった私は、友だちと一緒になってよくその間隔を飛び越えては遊んでいました。ちょっとした度胸試しという感じ。1メートルとはいえ、ちょっとした高さなだけに小学生にとってはなかなか勇気がいるわけです。どちらかといえばやんちゃな方でしたので、友だちにみせつけるようにひょいひょい飛んでいました。

そんなある日、いつものように石垣と倉庫の間を飛び越えて遊んでいたんです。だけど、まさか、ええまさかです。屋根から石垣に飛び移る瞬間になんとトタン屋根が破れて足がとられてしまったんです。そのまま前のめりに頭からまっさかさま。

よく死に直面したとの感覚なんてものを耳にしますが、私の場合はといえば、スローモーション。石垣の一つ一つがやけにはっきりと見えてことを思い出します。心のどこかで、「たぶん死ぬ」と思いました。

だけど不思議なものですね。頭から落ちたにも関わらず、怪我をしたのは足だけ。今でも足に当時の傷跡が残っています。まったくその傷跡を見ながら反省でもすればよいのでしょうが、相変わらず無茶なことが大好きな私です。

ライタープロフィール

横浜ホームズさん/男性/年齢:30代/横浜在住、福岡から横浜に来てはや10数年。もはや博多っ子と浜っ子の境を見失う30男。美しいものが好き。だけど醜いものはもっと好き。人生、味がある方がいいよね。