運の良かった話
ありえない…運の良かった話を紹介します。

ため池の100万円

2012/03/01

「そういや、今までで一番運がよかったことって何?」という話で飲みの席で盛り上がる。う〜ん、運がよかったことか…小学生の頃、懸賞でラジコンが当たった…しょぼい。まぁ、周りも何が当たったとか、何か拾ったとか、その程度のこと。ただ、自分の話ではないのだけれど、「運がいい」で思い出すのは小学生の頃の話。

当時、福岡県のとある小学校に通っていたのですが、その近所に小さなため池があったんです。うっそうとした林の中にあるため池で、危ないから近寄っちゃだめだと大人に言われるのだけど、当然ちびっこのオイラ達は大人の意に反して近寄ってはいたずら混じりに遊んでいました。ザリガニとったり、牛ガエルとったりみたいな。

で、ある時、そのため池で大事件?が起こったんです。なんと、私が通っていた小学校の子どもが、100万円を拾ったんです、そこで。確か二人で遊んでいたのかな?どうもスーパーやコンビニの袋に入っていたようで、聞くところによるとため池の横の茂みに無造作に落ちていたのだとか。新聞にも載り、一躍地元では有名になった出来事なんですが、自分も同じようにそのため池で遊んでいたからこそ実にうらやましい。私にいたっては、今まで財布を無くしたことはあっても、お金なんて拾ったことすらないのに…。

事件のその後なんですが、その100万円、もちろん警察に届けられたようなのですが、結局落とし主は出てこず。半年でしたっけ?落とし主が出てこないときは、拾得物は拾った人間のものになるんですよね。100万円はその小学生のものになったという話を聞きました。重ね重ね、実にうらやましい。

そんな話を思い出しながら、酔った足で何か落ちていないかな、とキョロキョロしてみたのですが、そんな都合よくお金が落ちているわけもない。怪しいなと思い道端にひらひらしているビニール袋を傘でつんつんしてみても、もちろんお金なんて入っているわけはない。そんなことしているうちに、なんだか空しくなって、お金探しはすっぱりあきらめた今日この頃です。

ライタープロフィール

横浜ホームズさん/男性/年齢:30代/横浜在住、福岡から横浜に来てはや10数年。もはや博多っ子と浜っ子の境を見失う30男。美しいものが好き。だけど醜いものはもっと好き。人生、味がある方がいいよね。