- 運の良かった話
- ありえない…運の良かった話を紹介します。
私を救った一枚の名刺
2012/11/20
今から2年前、主人の転職で、長年住み慣れた広東省を離れ北京へ移り住んできました。
北京へ飛ぶ当日、荷物を運送会社に引渡し、大家さんと最後の清算をし、私たちは夜中の12時に北京に到着する飛行機に乗って北京入りしました。
着いてみると3月とは言え肌を刺すような寒さがまだ残り、精神的にも体力的にも限界に近い状態で、私は下の子を抱っこ紐で抱っこし、その日泊まるホテルに行くためにタクシー乗り場に行きました。タクシー乗り場ではタクシーを待つ人で行列ができてました。私達の荷物は大きいトランクが2つ、ベビーカー1台 。主人と一台に荷物が乗せられるか不安に思ってました。
30分ほど待ってやっと私たちの順番です。…が、案の定、1台にこれだけの荷物は乗せられないとのこと。しかも、主人がホテルの住所を伝えるもいまいちはっきり知らない様子。まあ、近くに行けば分かるだろうということで、主人と娘、私と息子に別れて私達のタクシーが主人たちの乗ったタクシーの後ろをついていく、ということで出発することになりました。
さあ、もうすぐホテル。やっと休めるぞ!と思ってタクシーに乗ってみると、そのタクシーの運転手、これでもかってくらい飛ばすじゃないですか!車線変更もがんがんするし、こんなんで2台いっしょに行けるのか…?不安に思ってたらやっぱり主人たちのタクシーがいない!タクシーの運転手に聞いたら「向こうが飛ばして行っちゃったんだよ」みたいに責任転嫁してて、「旦那に電話して」って言われて気づきました。私、携帯電話を持ってない。主人の持ってた荷物の中に入れちゃってたのです。主人の携帯番号も最近変わったばかりで覚えてない。ほんとに冷たい汗が流れました。
タクシーの運転手の携帯で自分の携帯に電話してみるも、飛行機乗るとき電源を切ってたからつながらない。運転手もイライラしてて、(自分が飛ばしすぎたにもかかわらず)もうタクシー下りて欲しいみたいな雰囲気を出し始め、場所も分からないお金も持ってない、赤ちゃん抱っこしたままでこんな寒空に下ろされたらたまったもんじゃない!ってことで頭の中は「警察に連れて行ってもらおうか?」って考えでいっぱいになり始めたその時、最後のあがきでかばんの中をごそごそ見てみると、そこには主人のキーケースがあったのです。そして、キーケースの中には主人の名刺が!
そこに書かれていた主人の携帯に電話して無事、主人達の待つホテルにたどり着けたのでした。それからは私のかばんの至るところには主人の名刺が入っています。
はなオンマさん/女性/年齢:30代/中国北京在住/中国在住9年目、夫は韓国人で2人の子供の育児中。もはや自分が何人か分からなくなってきている今日この頃。楽しくなれる記事を書いていきたいです。