失敗体験談
失敗は多くのものを学べる教科書!みんなの失敗体験談を紹介します。

しまい忘れにご注意を!

2012/02/06

時としてどんな人の人生にも、様々な出来事に遭遇することもあるし、また様々な失敗もつき物と言ってよいのではないでしょうか。言わなくてもよいことを、ついつい口走ってしましまったとか、やらなくてもよいことをやってしまったとか、人により状況によりそれは様々です。後になって、なぜあの時、どうしてこんなことをと後悔しても後に立たずで、ただただ赤面の至りとか。これは決して他人事ではありません。

それは、ボクの失敗というより、ボク達の失敗といったほうが正確かもしれません。新婚旅行でのこと、新居となったボク達のアパートの鍵を、お土産として買った荷物の中に入れてしまい、それを宅急便でそのまま自宅へと送ってしまったのです。そんなことで、ようやく旅先から帰宅しても、悪いことに、旅行先から宅急便で送ったその荷物が届くのは、ボク達が帰りつく日の翌々日の午前中と指定したので、それまで部屋に入れずじまいとなってしまったのでした。

約2年ほどつき合っていた女性と、ようやく結婚にこぎ着け、幸せいっぱいの時でした。ボクのプロポーズに小さく首を縦に振ってくれた彼女。まさに幸せの絶頂の瞬間。未来に明るい夢を描きながら結婚式を経て、会社の社長にも祝福され、二人は新婚旅行へと出かけたのでした。

当初、新婚旅行は彼女からの提案で、ハワイと決まっていたものの、急きょ、ボクの仕事の都合もあって国内へと変更。「国内ならどこがいい?」と、ボクが彼女に聞くと、「まだ沖縄に行ったことがないの」との返事。それではとばかりに、早速、旅行代理店へと二人で駆け込み、ハワイをキャンセルし、その代わりに、時節もちょうどよいとのことで、一週間の予定で沖縄のオクマへ行くことになりました。それから、結婚式を済ませた二人は、その翌日、羽田から約3時間弱の沖縄の那覇空港へと目指して旅立ったのでした。

沖縄での二人は、南国特有の明るい日差しの中、色鮮やかなエメラルドグリーンの海ではしゃいだ後、世界でも最大級といわれる水族館や、沖縄では超有名だという「玉泉洞」という鍾乳洞を訪れ、立派な鍾乳石や幻想的な池などに驚きの声を放っておりました。そして、それをずっと抜けていくと、なんと猛毒のコブラと一見すると可愛らしいマングースとの対決を見せられ、初めての沖縄体験に、日本国内でも十分に楽しめるこが分かり、楽しい新婚旅行を満喫していたのでした。

そうして帰路につき、ようやく二人の新居に帰り着いた時でした。ドアの前に立ち、部屋の鍵は? と、顔を見合わせ、しばらくキョトンとする二人。ようやくお土産の荷物の中に入れてしまったことに気づくと、「あなたみたいなうっかり屋さんと結婚して、この先どうなるのかしら」との彼女の言葉。ボクも負けずに、「そういうことは、普通、女が気を利かせるもんだろう」と、やり返したボク。

その後、ムッツリと押し黙ったままの二人。仕方なく、また駅から電車に乗って一番近いホテルで、その日と翌日も過ごすことになってしまいました。でも、そこは新婚です。今から考えると、そんなことがあったからこそ、二人だけの秘め事にも専念出来たのかもしれません。

ライタープロフィール

ガクドウさん/男性/年齢:50代/横浜市在住、サラリーマン時代から、文章を書く仕事に携わっていた関係から、現在はライターを職とするようになりました。人からちょっと変っていると言われますが、その分、ちょっと違った角度から物を書くことが出来ると思っております。よろしくお願いします。/ブログ