感動した話
思い出すとジーンとくる…感動した話を紹介します。

エラーなんていくらでもしていい

2011/07/08

私は小学校3年から野球を習い始め、下手くそながらも日々練習しました。その後中学でも野球部に入ることにしました。しかしチームや自分自身も思うように結果を出せず、試合に勝てない日々が続きました。敗因の最大の原因はエラーが多いことで、ここぞという場面で私を含めエラーをする場面が多く、それが勝てない大きな要因になっていました。

あまりにエラーが多いことから、緊急のミーティングを開きました。何故エラーが多いのか、どうすればエラーを少なくすることができるのか。部員同士で試行錯誤しながら話し合いました。すると野球部の顧問の先生がある言葉を発しました。「お前らエラーについて色々と悩んでいるみたいだが、なぜエラーすることに悩む必要がある。野球のルールにエラーをしてはいけないルールなんてあるのか? エラーなんていくらでもしろ。だが今のお前らは全てのプレーにおいて消極的で全力でない。そこは直していかないといけない。エラーをしないことなんかよりも、一人一人が全力プレーをすることが1番大事なんだ」。

この先生の話を聞いたときは胸の中が感動でいっぱいでした。エラーをすることに悩んでいる部員にエラーをしろと言うのは、なかなか言えることではないと思います。このとき自分たちは、本当に悩んでいるのはエラーをすることではなく、エラーすることを恐れて、全力プレーができないことだと気づきました。

それ以来、部員一人一人が全力でプレーすることを心がけ、そうすると自然にエラーの数も少なくなり、試合でも勝てるようになっていきました。

そして引退試合の終わりに先生が言った言葉が、「もし今後野球を続けるにしても続けないにしても、1つだけ覚えておいてほしいことは、失敗をしない人間よりも失敗を恐れない人間になってほしい」。このような言葉をかけてもらいました。

結局野球は中学までで辞めましたが、先生のあのときの言葉は今でも非常に頭の中に残っており、野球以外にも勉強や仕事などで悩んだときも、先生の言葉を思い出すことで立ち直ることができます。

ライタープロフィール

エイシンフラッシュさん/男性/年齢:20代/大阪府在住/旅行をするのが生きがいとも言える人生をおくっています。青春18きっぷを使って日本全国を旅しています。いずれは世界各地にも足を運ぶつもりです。趣味は野球観戦、競馬、パチスロ、資格の取得です。