- ちょっとした幸せ
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最初から期待さえしなければよい
2010/05/25
幸せというのは「くせもの」です。昔は幸せに感じたことが、今ではちっとも幸せには感じられないなんて経験は誰にでもあるでしょう。逆に、あの時は感動のかけらもなかったのに、今は涙が出るほど感激する・・・これは一体どうしてなのでしょう?
年齢や環境、周囲の変化や健康などが複雑に心の中に入り込んで、幸せの感覚を変えてしまうのかもしれません。だから、幸せになりたい時の特効薬ははっきりいってないといえるでしょう。恋人や家族、お金やお酒、仕事の成功、自然や運動・・・「これが好き!」というものは人それぞれにあるかもしれないけれど、それがいつも効果を発揮するとは限らないようです。
だけど、幸せであるための方法はあるような気がします。それは、期待しないことではないかと、近頃のわたしは思います。
期待するから、裏切られた時のショックが大きくて不幸だと感じてしまう・・・。それなら、最初から期待さえしなければよいのでは?
期待して出掛けたのに、「本日休業」の札がかかっていると落ち込んでしまう。
期待していたのに、恋人がやってくれていないと腹が立つ。
期待していたのに、はずれたら悔しい。
期待して食べたのに、いまいちだとがっかりする。
期待して努力したのに、実らなくて涙が出る。
期待して待っているのに、連絡がなくてイライラする。
けれど、期待さえしていなかったら、まったく平気だったりすることもあるようです。つまり、期待していないのだから、どんな結果でも受け止められてしまうのです。
「期待しないなんて、冷酷で諦めの心境では?」と思うかもしれませんが、これは後ろ向きな発想などではけしてなく、自分で何でも対処するという前向きな発想なのです。
だから、わたしはこのごろ期待することをやめました。そうしたら、ほんのつまらないことでも喜びに感じられるようになりました。「貧乏くさい!」と思われてしまうかもしれませんが、それでもわたしには幸福な毎日が送れています。
山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。