心に残る一冊
お気に入りの世界観、人生を変えた一冊、何度も読み返してしまう本を紹介します。

時間が足りないという悩みを解決できる本「超時間脳で人生を10倍にする」

2012/04/05

この本を読むまでは、「時間が足りない」「もっと時間があればいろんなことができるのに」と思っていました。それは、「この仕事をやるのに最低8時間は必要」「これくらいの時間はとっておかなければならない」と、時間的な限界を、自分で作っていたからです。

ところが、この本によれば、人間にとっての時間とは、体感時間しかなく、体感時間は、脳の使い方を変えることで拡張できるとのこと。実際、一般的な人よりもスピーディーにタスク処理を行う脳の使い方を知っているNASAのエンジニアは、一般の人が3か月かかるコンピューターのプログラム作成を、4〜5時間で完成させてしまうそうです。つまり、タスクの処理スピードに、実に約500倍の差があるのです。これは、一般人のタスク処理スピードが遅すぎることに起因しており、トレーニングによってスピードアップできるとのことです。

私自身、ある仕事を行っていたときに、自分の10倍以上のスピードで仕事を処理している人がいました。何十年ものキャリアがあった人なので、慣れから来るものだと思っていました。確かに、どんなことでも、慣れればスピードが上がりますが、慣れるまでに時間を要します。それよりも、例えば、時計の10分を1時間だと考えて行動するようにすれば、脳が勝手に「このタスクを10分で処理するにはどうしたらいいのか」と考えるようになるそうです。

この本によって、「脳の使い方を変えることで自分で作った時間的な限界を破ることができる」という意識を持つことができました。いかに、自分が今までチンタラとタスクを処理していたのかも実感しました。

この本で学んだもう一つのことは、「人間は、同時に複数のプロジェクトを進行できる。並列処理を行った方がよい。」ということです。このことは、この本を読む10年以上前から、経験的に感じていました。例えば、「一つの本を読み終えてから新しい本を読むのではなく、同時に数冊の本を読んだ方が理解が深まる」ということを。並列処理を行うようになったきっかけは、一つのことをやり続ければ飽きてきて集中力がなくなるからですが、実際にやってみて、ある効果に気付きました。それは、何もしなくても、時間が経つだけで理解が深まることです。

この本によれば、「並列度を上げるトレーニングのポイントは無意識化で、日常的に複数のことを考えるようにする。すべてのことを立体的に認識する。インスピレーションが湧くのは、その問題について無意識がずっと考え続けた結果。」だそうです。意識的に考えてなくても、無意識のうちに考えているから、時間が経てば理解が深まったり、インスピレーションが湧いたりするというのです。この本は、私が経験的に認識していたことについて、理論的な根拠を与えてくれたとも言えます。

超「時間脳」で人生を10倍にする

ライタープロフィール

ソウさん/男性/年齢:40代/徳島県在住/理系の学部を卒業後、システムエンジニア等の仕事を経て、法律系の資格にチャレンジするも合格できず。現在、ウェブ制作や輸入ビジネス関連の起業をしようと目論んでいます。飲み歩きや食べ歩き、街をブラブラしたり、隠れた名所を探索すのが大好きです。総合格闘技や沖縄空手、ヨガにも興味があります。波乱万丈の人生を送ってきたせいか、他人と違う視点で物事を見ることが多いです。