メキシコシティでアパート探し
「メキシコシティのアパートとは」「アパート情報を得る方法」「アパート内覧で起こったトラブル」「メキシコシティの賃貸相場」などメキシコシティでアパート探しについて紹介します。

アパート内覧予約、電話口ではこんなことも

2018/03/30

外国語で電話をするというのは、面と向かって会話をするのとは違って、独特で難しいものです。スペイン語でアパートの内覧を予約すると、理解の行き違いから、思わぬ事態が発生することも。

あるアパートの内覧予約電話をしたときのこと。電話口で相手が、「では2時にお待ちしてます」と言いました。そこで実際に2時にアパートに行くと、大家さんはまだ着いていません。メキシコでは大家さんが約束時間に遅れてくるのは当たり前なので、5分10分の遅れは気になりません。

しかし20分を過ぎても来ないため、さすがにイライラしはじめました。30分待って、痺れを切らして電話をすると、電話の向こうの大家さんも不機嫌です。

「2時に来るって言いましたよね?」と切りだしと、「違う、2時って言ったでしょう?」との返事。「だから2時でしょう?」「違う、2時」…もう訳が分かりません。

しかしちょっと考えて、それが「12時」のことだと思い当たりました。スペイン語で2はdos(ドス)。12はdoce(ドセ)。これは人によっては発音の区別が付きにくい言葉です。

また、インターネットで見つけた良さそうな物件に電話したときのこと。掲載ページにあった電話番号に電話をすると、感じのいい男性が出ました。挨拶をして、名前を名乗ると、すかさず「予約をしたいですか?」と言うのです。ああ、もう慣れたもので、内覧予約の時間をすぐさま決めようとしているのだな、と思い、「はい、今日の夕方…6時くらいはどうですか?」と応えました。すると、「分かりました、ではあなたの問題は何ですか?」と聞かれました。

そんな質問、アパートを探していてされたことがありません。部屋の整理整頓がなってないこと、しばしばお酒を飲みすぎること、等々問題はたくさんありますが、そんなの大家さんに関係ないんじゃ?

そう思い、「ええと、どうしてそれを知る必要があるんですか?」と聞き返しました。すると、 「ええ、でもあなたの歯の問題を予め知っておくと、こちらで準備しやすいですから」

インターネットの電話番号は、歯医者さんの番号でした。掲載人が間違って載せたのでしょう。うっかり歯医者の予約をするところでした。ただ、ちょっと痛む歯があって気になっているところだったので、実際予約をしてしまっても良かったかもしれません。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。