コスタリカってどんな所?
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コスタリカ人ってどんな人たち?

2017/10/24

コスタリカは小さな国ですが、人種はとても多様です。中米の中では白人人口がとても多い国で、特に首都のサン・ホセには裕福な白人層がたくさん住んでいます。これらの人たちはヨーロッパ人の子孫のため、言われなければコスタリカ人とは分かりません。

反面、パナマ国境付近や、カリブ海側にはアフリカ系の混血の人々が多いです。また、中米では比較的裕福なコスタリカには、周辺のニカラグアやホンジュラスから働きに来ている人も多いので、様々な人種が混じり合っています。

人当たりは概して悪くないです。何かを聞けば親切に教えてくれますし、教育レベルが高いので英語が通じることも多いです。そのためコミュニケーションはとりやすいと思います。

他の中南米の国々と同じように、白人がどうしても社会的なヒエラルキーの上部に来ているのですが、日本人として特に差別されているな、と感じたことはありませんでした。ただ、「チナ! チナ!」(中国人)とはやし立てられることは結構ありました。これは他の国々でも同じなのですが、中国系移民を抱える国ではよくあることです。でも特に悪意を感じるわけではなく、ただ異質な存在がそこにいるからはやしたてている、という感じです。

ただ、コスタリカでは人種差別が悪いことという意識はあまりないのかな、と思ったエピソードがあります。コスタリカで知り合った、両親はチェコからの移民という金髪碧眼の大学生の男の子がいました。とても日本に興味があるということで、楽しく日本の話をしていたのですが、あるとき急に「黄色い肌でいるって、どんな気分?」と聞いてきたのです。ぎょっとしましたが、まったく悪気がある様子ではなく、純粋に肌の色が珍しいので聞いている、という雰囲気でした。どう答えたかは忘れましたが、肌の色の話がタブーとされる先進国の常識ではちょっと考えられないことです。

教育水準も、生活水準も他の中米諸国と比べると高いのですが、基本的な人権についての考え方などは遅れているのかな、と感じた瞬間でした。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。