アルゼンチンってどんな所?
「知らないと大損、アルゼンチンのブルーレート」「ビールとワインの街、サルタ」「アルゼンチンの物価感覚」「アルゼンチン国内の交通機関」などアルゼンチンについて紹介します。

ブエノスアイレスはグラフィティ天国

2016/08/24

ブエノスアイレス、特に観光客の多いサンテルモ地区やボカ地区を歩いていると、あちこちで建物の壁に書かれたユニークでカラフルなポップアートが目に入ってくると思います。古い石造りの壁にデカデカと描かれているので、国によっては「景観を損ねる」と塗りつぶされてしまいそうなものですが、ここブエノスアイレスのグラフィティは完成度がとても高く、またボヘミアンな街の雰囲気にも良く馴染んでいるため、一種の観光資源として好意的に捉えられているようです。

例えばこちらの猫のグラフィティは、元々壁に付いていた街灯を利用し、光る猫の目に見立てて描かれています。センス抜群の逸品です。ペルー通りとチリ通りの角にあります。

猫のグラフィティ

カラフルなキツネのポップアート。リマ通りとメキシコ通り、ベネズエラ通りが交わる辺りにあります。

キツネのポップアート

こちらの作品はもう、グラフィティというより立派なパブリックアート。古い教会をバックにして、バスケットボールコートに描かれた巨大な一枚画です。教会までが作品の一部になっています。教会はサン・ペドロ・サン・テルモ教会。その裏手、バルカルセ通りとウンベルト・プリモ通り、サン・ホアン通りが交わるあたりにあります。

パブリックアート

などなど、歩けば歩くほど目に飛び込んでくるグラフィティたち。個人的には、ベルグラノ通りとサン・ホアン通りまでの間のボリバル通り、ペルー通りに秀逸なものが多いという印象でした。

また、ボカ地区の美術館などが集まる観光スポット周辺にもグラフィティが集中していますが、ボカ地区は治安が悪いことで有名なので、ふらふら歩き回るのは危険。観光スポットまではタクシーで乗り付けるようにするのがベターです。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。