心に残る一冊
お気に入りの世界観、人生を変えた一冊、何度も読み返してしまう本を紹介します。

ガミガミ言うより、笑顔だけで子どもが変わる

2012/09/26

私が大きく影響を受けた本。それは、元保育士で、現在こどもコンサルタントである早坂一郎さんが書かれた、「笑顔だけで子どもが変わる 」(PHP出版)です。

実は、著者の早坂一郎さんには、一度お会いしたことがあります。当時、幼稚園教諭だった私は、早坂一郎さんの講演会を聞きに行ったことがあるのです。早坂一郎さんはとてもフレンドリーで話術がすばらしく、お話にグイグイに引き込まれたことを覚えています。

でも、当時は早坂さんの本を読むことはありませんでした。初めて読んだのは、子どもを産んでからのことです。当時1歳半ばくらいの息子は、ちょうどイヤイヤ期に差し掛かったころ。何を言っても「イヤ!」。自分の思いが通らないと、どんな場所であってもバタンと倒れこみ、大声で泣きじゃくる。いつもニコニコ、天使のようだった息子が、徐々に悪魔へと変貌しかけていたんです(苦笑)

これは「イヤイヤ期」、成長の一環だ。息子は、順調に成長しているんだ。そうわかっていても、私も人間、いつもゆったり構えてなどいられません。「今この用事をすまさなければならないのに!」「今すぐ移動して別の場所に行かなければならないのに!」そう焦っているときに限って、爆発する息子のイヤイヤ。周囲の人たちからは白い目で見られるし、叱っても聞かない息子に嫌気がさしてしまったり…。とにかくストレスフルな時期でした。

そんな時に、本屋さんで目に留まった本が、『ガミガミ言うより笑顔だけで子どもは変わる』でした。このタイトルを目にした瞬間、思ったんです。「私、最近、息子に対して笑顔を向けているかな」って…。答えは、ノーでした。全く笑顔で接していないわけではありませんでしたが、ほとんどの時間、仏頂面だったと思います。

すぐに購入し、息子がお昼寝をしているあいだに一気に読みました。早坂さんの書かれる文章は、まるで話し言葉のようで、講演を聞いているかのように、心に染みました。「子どもに笑顔を向ければ向けるほど、子どもの幸せは増えていく」この言葉を読んだとき、頭をガーンと殴られたような衝撃がありました。たったそれだけのことで、子どもは嬉しいんだ。笑顔を向けるだけで、親の愛情を子どもは感じ取ってくれるんだ。目から鱗でした。

それ以来私は、この育児論を徹底しようと努力しています。それでも、手ごわい息子相手に、仏頂面に戻ってしまうことはしょっちゅうです。でも、そういう時は、頭の中で、この本のことを思いだすのです。すると、冷静な気持ちに戻ることができます。

『ガミガミ言うより笑顔だけで子どもは変わる』私の大切な育児書になりました。これからも、たびたび読み返して、自分を戒めていこうと思います。

子育てに疲れているお母さんに、是非読んでいただきたい本ですね。

笑顔だけで子どもが変わる

ライタープロフィール

オッチマーさん/女性/年齢:30代/兵庫県在住/フリーター、法律事務所職員、幼稚園教諭を経験後、現在は主婦&もうすぐ3歳児のママを頑張り中。楽しいことが大好き、家族でおでかけが大好きです♪