サイパン旅行記
「サイパンのマニャガハ島」「サイパンの海水浴」「サイパンでゴルフ」「サイパンの宗教」「サイパンのお土産」などサイパン旅行記を紹介します。

サイパンの平和記念公園

2013/11/22

サイパンといったら「美しい海」と一緒にイメージするのが「第二次世界大戦の犠牲者」のことです。今でこそ人気の観光地となっていますが、当時サイパンは激戦地だったのです。

サイパンには日本軍の武器倉庫や防空壕など第二次世界大戦の跡があちこちに残っています。子供の頃に日本語教育を受け、未だに日本語を話せる現地のお年寄りには驚かされました。サイパンには「バンザイクリフ」と呼ばれる海岸の絶壁があります。戦争中に日本兵とその家族がアメリカ軍から逃れるために崖の上から海へ飛び降りた場所なのです。そこには平和記念公園があって慰霊碑が建てられています。

私はサイパンに行った時に平和記念公園を訪れました。せっかくサイパンに来たのだから、ビーチで一日中寝転んでいるだけではなく、戦争跡地や戦争博物館を回ろうと思ったのです。バンザイクリフは現在平和記念公園となっています。この地を訪れるのにやはり少し恐怖感がありました。しかし実際に行ってみて、史実から学べることとはまた違った何かを学べたと思います。

平和記念公園では慰霊碑が立っている崖の淵から海を覗き込みました。当時血の色に染まったと言われるその海は透き通った綺麗な青色をしていて、当時の殺伐とした状況を想像し難いほど、ただ穏やかに波打っていました。静かな場所だったので恐怖などは感じず、その美しい風景をぼーっと見つめていました。少し身構えてその場所に向かったのですが、自分の想像と現実の穏やかさとのギャップが大きすぎて拍子抜けしたのです。

ビーチやショッピングモールでは日本人観光客をたくさん見かけましたが、平和記念公園には日本人は1人もいなくて、サイパンの地元の人々が数人訪れているくらいでした。今の日本人にとってはサイパンは遊ぶ場所でしかないのかもしれないな...と、その時に少し悲しく感じたことを覚えています。歴史的に重要な場所なので、この地を訪れるといろんな事を考えさせられます。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。