感動した話
思い出すとジーンとくる…感動した話を紹介します。

凍傷になる覚悟で

2012/12/12

オランダに滞在していた時のお話です。親友のロビー君は心が広くて誰とでもすぐ友だちになるオランダ育ちの中国人です。パフォーマンスアーティストで見た目はヒッピーのようなかんじです。私がオランダに数ヶ月滞在していた時に友だちになりました。もう3年以上前のことです。

私はオランダ滞在の最後にベルリンを1人で旅行しました。ロビー君は安い交通手段やベルリンの見所などを教えてくれました。それだけでも親切なのにロビー君はベルリンからオランダに夜行バスで帰ってくる私を真冬の朝4時に停留所で1時間ほど待っていてくれたのです。

なぜ1時間も待っていたかというと私が到着時間をちゃんと覚えていなかったためです。しかしロビー君も待っていることを言わなかったので悪いのです。なぜ一言いってくれなかったのか聞いたところサプライズをしたかったとのこと。ロビー君は凍傷になる寸前でした。

ロビー君を見ていると考えさせられる部分がたくさんあります。自分がここまで人に心を開き親切になれるかといったことです。彼はヒッチハイクのエキスパートで旅人でもあります。そのためか人との距離感が非常に近いのです。私はここまで人との距離感を縮めることができません。会ったばかりの人や自分と違うタイプの人には心を閉ざしてしまうところがあります。

ヨーロッパは大陸続きでオランダは特に移民が多いのでロビー君のような人が多いのかもしれません。オランダでヒッチハイカーを拾ってくれる人が多いのもすぐに人を受け入れるからでしょう。 警戒心がないというのとも少し違います。彼等は他人を過剰に意識していないように見えます。自分と他人の間にある壁をなんなく超えてしまいます。

日本にいる時にはロビー君のように旅行者に対して親切にしたいなと思います。私もロビー君もこれからどの国でどのような生活を送るのかわかりませんがこれからもずっと親友だと思います。世界中どこにいたって彼はFacebookでハローといってくることでしょう。

ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。