ドイツってどんな所?
ベルリン在住のMIKIさんがドイツについて紹介します。

ブロンドのドイツ人は危険を感じている?

2013/10/16

ブロンドのドイツ人は危険を感じている?

ブロンドのドイツ人は危険を感じている?

ドイツには多くのトルコ人が住んでいますが、彼等はドイツ社会に溶け込んでいるわけではありません。労働力として必要とされた時代は過ぎ去り、その後もドイツに住み着いたトルコ人ですが、現在でもトルコ人とドイツ人の間には埋められない大きな溝があるんです。

ドイツのトルコ人の多くは「トルコ人コミュニティー」に属して生活しているのでかなり閉鎖的です。ベルリンだとクロイツベルク(Kreuzberg)やウェディング(Wedding)がトルコ人街と呼ばれています。トルコ系のスーパーマーケットやレストランが立ち並び、コットブッサートア(Kottbusser Tor)から歩いて数分の川沿いの道では毎週大規模なトルコ市場が開かれます。トルコ人コミュニティーで育ったためにドイツ語が話せないトルコ人もいます。

トルコ人の多くはイスラム教徒で、そこから来る風習やしきたりはドイツ人には受け入れ難いようです。というよりはドイツ人にしてみれば「我が国に移民として来ているのなら、そちらが歩み寄れ!」という気持ちなのでしょう。教育を受けていない、受けようとしないトルコ人をドイツ人は見下しています。

そういった差別意識のせいで関係性はさらに悪化します。差別的なドイツ人に対するトルコ人の憎悪の念は深まり、様々なトラブルを起こすようになります。そして「暴力的で野蛮なトルコ人」というイメージがドイツ人の中で定着してしまったのです。

そのために一部のドイツ人はトルコ人に対して警戒心が強く、トルコ人の住むエリアに寄り付かないようにしています。典型的なドイツ系である「ブロンド」のドイツ人がトルコ人から被害を受ける可能性もあるというのです。そのため用心深い人は滅多な事がない限り、トルコ人街には近づきません。

ドイツ人にとって、ドイツに住むトルコ人は「トラブルメーカー」ドイツに住むトルコ人にとってドイツ人はイスラム教徒を平等に扱わない「差別的な国民」というイメージが強いようです。

どの国でも移民問題はありますが「移民がドイツに馴染む努力をしたがらない」のがドイツの深刻な問題なのです。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。