ドイツってどんな所?
ベルリン在住のMIKIさんがドイツについて紹介します。

東ドイツ秘密警察シュタージ

2013/10/06

東ドイツの秘密警察シュタージ(Stasi)は東ドイツ時代に国民から恐れられる存在でした。シュタージが恐ろしいのはすぐに情報を聞きつけて取り調べに来ること。一般市民の中に紛れ込み、何をするにも何を話すにも事細かに密告されるので、うっかり政治について話そうものなら連行されて政治犯収容所に入れられてしまいます。ご近所さんが、店員が、家族の1人がシュタージと繋がっているかもしれないのです。市民はシュタージによる盗聴の恐怖におびえていました。

すべてをコントロールされるプライバシーのない生活。西ドイツへの亡命を考えていなくても、脱出を臭わせるような発言をすればすぐ密告され刑務所行きです。誰が聞いているかわからない、冗談も言えない....シュタージは東ドイツの人々を精神的に追いつめていきました。

ベルリンにはシュタージについて知ることができる歴史的な施設がいくつかあるのでここでご紹介します。ひとつめはマグダレーナ・シュトラーセ(magdalenastraBe)にあるシュタージ・ミュージアム(Stasi Museum)東ドイツ時代シュタージの本部だった建物が現在はミュージアムとなって一般公開されています。シュタージと当時の東ベルリンの人々の様子がわかります。シュタージとその家族が住んでいた敷地内の建物は、一部が病院になっているだけで、他は空き家になっています。コミュニストの建物が物悲しく残っています。シュタージ・ミュージアムはU-bahn magdalenastraBeから歩いて5分程度。

もうひとつはゲンスラー・シュトラーセ(GenslerstraBe)にある政治犯収容所です。シュタージに密告され政治犯として連行されてしまった市民がここに収容されていました。ガイド付きのツアーがあるので説明を受けながら建物内を見学することができます。StraBenbahn GenslerstraBeから歩いて10分程度。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。