中国ってどんな所?
中国在住9年目、夫は韓国人で2人の子供の育児中のはなオンマさんさんが住んでいる視点で驚きの中国を紹介します。

日中間の仲たがいで悲しい思いをするのは?

2013/09/25

去年からの尖閣諸島問題で反日ムードが高まって私が一番心を痛めることは、日中ハーフの子供たちや、日中国際結婚カップルの人たち、地元の学校に通う日本人の子供たちなどが嫌な思いを味わってしまうことです。

中国には本当に多くの日本人と中国人の国際結婚のカップルが住んでいます。そして、日中のハーフの子供たちもたくさん生活し、中国の社会に根を下ろして生活しています。

私自身も韓国人と国際結婚したので分かりますが、家庭に政治的な要素は(当たり前ですが)全くありません。例え国が違っても人間対人間が作る平凡な家庭に過ぎません。子供たちは2つの国に自分のルーツを持って、そのことに自信を持って生きていってほしいな、というのが親の願いでもあります。国際結婚の場合、歴史的な問題は話し合っても答えが出ないので真剣に話し合うだけ無駄だという考えを持っている人も多いです。

ほとんどの中国人教師たちはきっと、子供たちに国家間の問題など関係なく愛情を持って接していると信じています。実際に、先生に何か差別的な対応をされたという日中カップルの子供たちの話も耳にしません。ただ、子供たちが学校で、何らかの日本の悪口を耳にしたとき一体どんな気持ちになるだろうと思うと本当に心が痛いです。「日本人の親を選びたくて選んだわけじゃない」という気持ちになってしまったら本当にかわいそうです。

あるインターナショナル校に通う日本人の子が、反日ムードが高まっていたときに学校の団体旅行に参加したのですが、ホテルでチェックインの手続きの時にその日本人の子だけが滞在を拒否されたという話を聞きました。実際にそういうことが起こってしまうことにとても悲しさを覚えます。

私は、尖閣諸島の問題が起こる前までは、日本人であることを隠したりはしなかったのですが、半日デモ後はタクシーやお店などで「何人?」と聞かれたら、「韓国人」と答えてしまう自分がいます。

政府間の問題が実際にここに住む日本人やその家族に与える影響はとても大きいのです。

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ライタープロフィール

はなオンマさん/女性/年齢:30代/中国北京在住/中国在住9年目、夫は韓国人で2人の子供の育児中。もはや自分が何人か分からなくなってきている今日この頃。楽しくなれる記事を書いていきたいです。