仕事体験記
こんな仕事を経験しました。聞いてみたかった仕事体験記。

注文は楽しい

2011/04/21

わたしには、お店の在庫を確認して、棚やハンガーが空っぽにならないようにオーダーを入れる仕事もありました。どれくらい売れるかを予測して注文を入れるわけですが、予測が見事に外れることもあり、なかなか難しいものでした。あっという間に在庫が空になったり、逆に売れ残ったりしてしまうわけです。また、ディスプレイを変更したとたん、売り上げが伸びるなんてこともあって、なかなかおもしろかった記憶があります。

ところで、新商品がひっきりなしに入ることはないけれど、たまに新作が来ることはありました。出入りの業者が10社くらいあって、そこから営業マンがやってくるのです。それは、かなり楽しみでワクワクしたものです。けれど、最初は営業マンとのやり取りに、かなり緊張したものでした。小娘が、結構な年の男を相手するわけですから。ガッチガチになっていました。

来る前に電話なんかで連絡が来るのですが、緊張して「帰りたい!」と思ったこともありました。「なんで来るのよ」と思ったことも。

そんなわたしの苦悩を現地の知人に話すと、「何いってるの、あなたのほうがお客さんでしょ、その人たちにしてみれば。ドでかい態度をとっていればいいのよ」と。まったくその通り、営業マンのほうが遠慮して緊張したらいいんです。そう思うと気楽になりました。そのうち、営業マンたちも商品を売り込むというよりも、わたしと世間話をして帰るような、なぁなぁな感じになっていました。

仲よくなってくると、まれに業者の工場見学なんかに誘ってくれることもありました。めったに入ることのできない工場の中に入るのはとても楽しいものでした。日本でも見るようなことなかったし。デザイン室とか機械室とかをのぞかせてもらえて、いわゆるニュージーランドの普通の人が働く職場(観光業やサービス関係ではない)を垣間見られて何だか得した社会見学体験でした。

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。