トロピカル・タイム〜南太平洋航海記〜
ニュージーランドからヨットで南太平洋をクルージング。4年間の南太平洋航海記

カラフルなトロピカルフィッシュ天国!

2010/11/24

2004年 9月
ババウは小さな島がたくさん寄り集まっている地域です。一応、メインの島があり、ネアフという町があります。そこで買い物などができます。そこを拠点に、ほんの数時間のセーリングで世にも美しい珊瑚の島々を巡ることができるのです。すでに多くの海の中を見てきましたが、ババウの海は格別でした!

魚の種類が豊富で、とてもカラフルなのです。透明度がよく、潜らなくても水上からまるで水槽をのぞくように熱帯魚を観察することができるのです。贅沢!贅沢!

派手なリゾートホテルのようなものはなく、建物と自然が一体化しているのもこの地域の大きな魅力です。波風が入ってこない穏やかな入り江地帯でもあり、世界各地のヨットがやってくるところでもあります。ピーク時には狭い入り江に100を超えるヨットがやってくることも。これだけの好条件なのだから、それも当然というものでしょう。

そんなババウで息子は初めて幼稚園の体験をしました。町を歩いていると偶然、子どもたちの姿が目にとまり、おじゃましてみたのです。わたしが小学生のころ大流行した少女漫画に、日本人の女性がトンガで幼稚園の先生をするという話があったような気がするのですが、まさにそれでした。

かわいい茶色の肌を持つ子どもたちに囲まれて、お菓子までもらってしまい、息子はご機嫌なひとときを過ごしたようです。ただ、幼稚園の園長さんの話だと、最近親が変わってきており、子どもにも異変が起きているというのです。

詳しいことは話してもらえませんでしたが、要は親の向上心というかお金への執着が高まっているようで、子どもによい服を着せ、よい教育を受けさせたい人が増えたのだと園長先生はつぶやいていました。そして、貧困層にやや差別的な意識が芽生えているということでした。ここにもトンガの近代化の波は届いているようでした。

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。