ニュージーランドってどんな所?
ニュージーランド在住の山下さんが住んでいる視点でニュージーランドの魅力を紹介します。

不思議な食べ物

2011/02/03

かれこれ、ずいぶんニュージーランドには長くいるのに、なぜか一度も口にしたことがなかった果物があります。スーパーマーケットに出向くたびに視線には入るのだけど、購入意欲が湧かない、どうやって食べたらよいのか分からない、そのためずっとほったらかしにしてきていたのです。

それは、タマリロ。タマリンドとか呼ぶ人もいるこのフルーツは、見かけは真っ赤で,表面は堅めのつるつるした皮におおわれ、形はキウイフルーツをやや引き伸ばしたような感じ。確か大昔に「これは何?」と誰かに尋ねたことがあって、その時に「木トマト、まずい」と説明されたような記憶がありました。

トマトの味がするけど、木になっている実・・・そして、まずい、フルーツのイメージとはかけ離れているその説明によって、何でも試してみたいわたしも「いいや」となったのでしょう。それから、まったく一度も食べることがなかったのです。

それが、つい最近「タマリロ・クッキングブック」という本を見つけ、突然興味が湧きだしたのです。その本によると、「原産地は南米でトマトのような味の果物、戦時中は腐りにくいために貴重なビタミン源として重宝される。今は南米ではその樹木が絶滅しかかっており、オセアニアでの収穫が大半を占めている」ということでした。かつては「野菜?果物?]と議論になったようですが、現在は果物として認識されているようです。

注目の食べ方になると、「青臭いトマトのような酸っぱい味なので、生ならお砂糖をかけて食べるか、煮込みや焼き料理に使用するのがよいでしょう」とのこと。それならほかの果物を食べるほうが・・・と思いつつも、思い切って買ってみたのです。

確かに・・・味は青臭いトマトでした。ところが、しばらく放っておいて、色がずいぶん濃い赤になり、皮部分にしわが寄って、腐りかけ?を食べると、これが何とも美味!程よい甘さが加わり、独特な風味もかもし出しているのです。あまりに個性的で、比較できる味がない。一気にはまってしまい、キロ単位で購入して腐るのを待つ毎日です・・・。

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。